――前回のインタビューで「TVシリーズと映画の話が合流するところに桃果というキャラクターがいた」とお話ししていましたが、桃果はTVシリーズとはかなり印象が違っています。 幾原 今回の彼女は、桃果であり、TVシリーズでも登場した、桃果とつながっている「ペンギン帽子」ですね。 ――序盤で彼女が発する「きっと何者かになれるお前たちに告げる」は、TVシリーズのファンにとって大きな衝撃だったのではないでしょうか。プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの告げる「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」は、作品を象徴するセリフでした。 幾原 TVシリーズは「何者にもなれない」物語だったんです。今回の映画のいちばんの目的は、今の若い人に見てもらいたいことだとお話ししましたけど、それが可能なんじゃないかと思ったのは、TVシリーズの要素を再構成したら、非常に現代的なものになると感じたからなんです。 ――10年前の作
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