大成建設は、ビルで使うエネルギーを、外壁と屋上の太陽光発電でまかなう実験が成功したと発表した。人のいる所だけを照らす照明などで、同じ規模のビルと比べエネルギー消費量を75%減らした。建設費を減らし、2020年までの実用化をめざす。 1年間の実験に使ったのは、横浜市の技術センターに建てた3階建ての研究棟だ。外壁の半分の面積には太陽光発電をする薄い膜を張り、発電する。屋上には太陽光パネルを設置した。循環する冷水を使った冷房や効率的な照明や空調を組み合わせたことで、太陽光発電だけでエネルギーをまかなうことができた。 屋外や広い屋上などに置くような大型設備は不要で、中小型のビルでも実用化できるとみている。 ただ、建設費は通常の1・5~2倍だ。電気代などは減らせるため、大成は通常の1・2倍ぐらいまで建設費を抑えられれば普及するとみている。(下山祐治)
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