この画像を大きなサイズで見る 2022年1月15日、太平洋のトンガ王国で「フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ(フンガ・トンガ)」という海底火山が噴火した。この噴火の轟音はオーストラリアにまで響き、それによる津波が日本でも観測されるほど大きな噴火だった。 だが、トンガの大噴火の影響はそれだけにとどまらない。『Journal of Climate』(2024年5月27日付)に掲載された研究によれば、その影響で一部地域では今後10年にわたって異常気象が続くと予測されるそうだ。 さらに昨年観測された大きなオゾンホールや、南半球が今年の夏に大量の雨に見舞われたのも、この噴火の影響が考えられるという。 トンガの火山噴火で飛び散った大量の水蒸気 一般に、火山が噴火すると、その噴煙によって地表は冷やされる。そこに含まれる二酸化硫黄が硫酸塩エアロゾルになり、太陽光を宇宙に反射するからだ。 ところがフンガ・トン