企業の報告書や政府の資料などで「バックキャスティング」という言葉を見かけるようになりました。これは、スウェーデンの環境NGO(非政府組織)であるナチュラルステップが使い始めた言葉で、「フォーキャスティング」と対になる言葉ですが、どのような意味なのでしょうか。 フォーキャスティング(forecasting)のfore とは「前方」、castは「投げる」「視線を投げる」という意味です。つまり、「前方に向かって視線を投げること」がフォーキャスティングなのですね。現状に立脚して、将来を考えるアプローチです。 それに対して、「バックキャスティング(backcasting)はback=後方に視線を投げること、つまり、「目的地」から振り返って現在地を見るイメージです。 身近な例を挙げましょう。「今夜これから、前線が発達するので、明日の朝には雨が降り出すでしょう」という天気予報をよく聞きますね。「今」こう