米国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)が、少なくともあと3年ほど、ゼロ金利政策を続けるとの見通しを発表した。リーマン・ショック後の08年12月、FRBが初めてゼロ金利の領域に踏みだし3年が経過したが、さらに14年終盤まで現状維持の方向だという。 これまでは「13年半ばまで」と説明していたから、約1年半の大幅延長になる。相当長い間、金利は上げないとのメッセージを発することで、企業や家計に安心感を与え、借り入れを促して、停滞している経済活動を活性化させたいようだ。 バーナンキ議長は会見で、今後も追加的な手を打つ可能性を示唆し、問題が多いとされる大々的な量的緩和の第3弾も否定しなかった。だが、政策金利をゼロ近辺まで引き下げた以上、追加策の効果は限られる。世界経済に最も大きな影響を及ぼす国が異例の金利水準を6年も続けると宣言することによる弊害を、十分注意していく必要がありそうだ。 最大の