濃縮した精子を子宮内へ入れる人工授精の費用は数万円。採りだした卵子に受精させる体外受精や、顕微鏡を使って精子を卵子に注入する顕微授精には30万~80万円程度かかる。だが、国が不妊症を「疾病」と認めていないため、保険は適用されない。 厚生労働省保険課は①命や生活に支障が出る②治療で体の機能が回復する――異常が疾病にあたるとし、「不妊症で日常生活が送れないことはない」と説明。現状では、十数年前の国会での議論を経てできた高度治療への助成制度(今は43歳未満の女性を対象に最初の治療は最大30万円、その後1回につき最大15万円)を続けていく考えだ。 海外ではどうか。フランスとドイツは不妊症を疾病と位置づけ、治療費の自己負担分が減る保険を適用している。体外受精の場合、フランスでは42歳以下の女性は4回の治療まで100%(全額)、ドイツは40歳以下が3回まで50%(半額)適用される。日本は助成条件を「夫
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