住宅構造エンジニアは、米国でコンドミニアムと呼ばれる集合住宅について、築30年が経過した段階で、所有者は重要な修繕を先送りできない時期にきていると指摘する。 フロリダ州マイアミでは、コンドミニアム全体のおよそ3分の2が築30年を超える。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の依頼で米不動産情報サイトのジロー・グループがデータをまとめた。同州の少なくとも7都市では、築30年のコンドミニアムが全体の約75%を占めている。 築年数の古い高層コンドミニアムの多くはビーチ沿いにあり、塩害腐食などで老朽化が加速している。そのため数千のビルが巨額の修繕費用を抱えている状況だ。しかも、どうその費用を手当てするかについては、ほとんど認識されていない。 フロリダ州で先月崩壊した「チャンプレイン・タワーズ・サウス」(築40年)の事故原因については、なお調査が進められている。今回の事故では、少なくとも95人が