魔窟を舞台としたロマンスと幻想 九龍ジェネリックロマンス 1巻 Kowloon Generic Romance 眉月じゅん著 本作品は、映画化もされた前作「恋は雨上がりのように」の作者、眉月じゅん氏による、かつて香港にあった九龍城砦(九龍城塞)を舞台としたラブストーリー漫画である。ただし現実にあった九龍城砦を舞台としているかは1巻の時点では不明、普通のラブストーリーであるかも不明である。 ベランダの窓際で足を組み、煙草を吸いながら、西瓜を食べる女性。 カメラがどんどん引いていくと、女性のいる場所が巨大な九龍城のアパートの一室であることがわかる。見開きで描かれる俯瞰図に重なって現れるタイトル。オープニングが非常に映画的で印象的である。 ひしめく建物の隙間から垣間見える空中には、地球を模して建築が進むジェネリック地球(テラ)が浮かぶ。途端にサイバーパンク色が強くなる。 本作と直接の関係はないが