【ECO最先「探」】 福岡県北九州市で今年5〜6月にかけ、片足のない「奇形カエル」が大量に見つかった。環境ホルモンの影響や遺伝子異常の可能性も指摘されたが、発見場所の水質などに異常はなく、現在はトンボの幼虫であるヤゴに食べられた可能性を調査中だ。ただ、原因がヤゴによる捕食であっても、なぜ今年に限ってなのかは疑問で、カエルを取り巻く環境に何らかの「異変」があったのは間違いない。奇形カエルは私たちにどんなメッセージを発しているのだろうか。(天野健作、溝上健良) 北九州市によると、5月8日、同市八幡東区の板櫃(いたびつ)川の川辺にある親水広場「水辺の楽校」で遊んでいた子供から、市立自然史・歴史博物館に「足のないカエルを捕まえた」との連絡があった。 学芸員が付近で90匹を捕獲して調べたところ、45匹の後ろ足の片方が完全になかったり、部分的に欠けていたりした。カエルは沖縄以外の全国に生息するツ