ロシアによるウクライナ侵攻に台湾海峡をめぐる緊張、そして北朝鮮の相次ぐミサイル発射。日本の安全保障を取り巻く環境は急速に変化している。政府が5年以内の防衛力の抜本的強化を掲げる中、防衛省は敵基地への「反撃能力」を念頭にした武器の量産を盛り込んだ過去最大規模の予算要求を行った。9月30日に始まった政府の有識者会議では、従来の防衛費の枠組みを見直すという議論も浮上。日本の防衛が大きく変わろうとする中、防衛費、そしてその財源の負担はどうなるのか、水面下で進む政府・与党内の議論を取材した。(経済部記者 白石明大 政治部記者 瀬上祐介)