「通信事業とコンピュータ事業のバランスの良さがNECの強み。これを生かして存在感を一層高めていく」。今年4月に就任した矢野薫社長は、こう言い切る。背景には、今後数年は次世代ネットワーク(NGN)を軸にした情報通信技術の大変革期になるという読みがある。変革期をチャンスとして、自社の製品やサービスの拡充を急ぐ。(聞き手=田口 潤) 4月の就任以来、「NGN(次世代ネットワーク)」を事業戦略の中心に掲げていますね。 IPネットワーク上に、固定/携帯電話、放送、企業ネットワークなどあらゆるサービスを載せるNGNは、数十年に一度の技術的な変革です。単に通信回線が太くなるとか、映像とデータを同時に送れるとか、そういったレベルの話ではありません。 例えば、サーバーで処理していたことをネットワークが担うようになるなど、コンピュータと通信網の役割分担が変わります。「ITとネットワークがコンバージェンス(融合
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