Close-Up Enterprise 日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。 バックナンバー一覧 東芝が、ついに子会社の米原子力最大手、ウエスチングハウス(WH)について、過去の減損を公表した。これまで巨額損失を開示していなかったが、批判が高まったことで、ようやく適時開示した。今後焦点となるのは、東芝本体の減損だ。(「週刊ダイヤモンド」編集部 森川 潤) 「もはや再起不能かと思った……」。東芝幹部は思わずこう漏らした。 それもそのはず。東芝自身がこれまで「事業は順調」と何度も強調してきた会社が、1000億円を超える巨額損失を計上していたのだから、誰が見ても「ウソ」「隠蔽」といった言葉が浮かぶ。東芝幹部らは、その間、苦しいつじつま合わせに追われていたのだ。 東芝は17日の適時開示で、WHが2012年度、