夢を追い掛けてきたのに―。経営再建中の日本航空子会社ジャルエクスプレス(JEX)が、パイロット訓練生の内定を「解約」した。大空への思いを裏切られた若者らは「自分たちのような人を二度と出してはいけない」と訴える。 2009年10月、26人が訓練生の内定を受けた。社会人5人、大学・大学院生21人。既に日航の経営問題は取り沙汰されていた。ある内定者は「会社の人は『状況は大変だけど国が援助する』と。ずいぶんのんきだとは思ったが、大丈夫だと信じていた」と振り返る。 日航は10年1月、会社更生法の適用を申請。JEXは訓練生の入社時期を同年12月以降に遅らせたが、「小型機を運航する役割は揺るぎない。無限大の可能性を持った若い力が必要。ぜひ入社してほしい」とメールを出した。 4月1日には、日航グループ全体の合同入社式が初めて開催された。JEXの訓練生内定者も参加。「40年先(の定年)まで空の安全を守