iPhoneレコーディングが本番に使われた前例は、すでにたくさんある! レコーディングの本質は、アーティストの最も優れた瞬間を捉えることです。 言うまでも無く、できる限り優れた音質を担保する事もエンジニアの責務として重要ですが、究極的な優先順位として、音質の問題が「捉える事自体」に先行すべきでは無いと、個人的には思っています。大切なのは双方のバランスを保つ事であり、バランス判断の根拠は、いつでも「音楽としての価値」という原点に帰結すべきでしょう。 例えばいま、技術的に素晴らしいアーティストさんが、限られた時間枠のスタジオで95点のパフォーマンスを発揮出来たとする一方で、自宅で何気なく仮収録したiPhone素材が100点満点だったとします。こんな場合、皆さんならどうしますか? 僕であれば、スタジオのパフォーマンスを基本トラックとして添え、iPhoneレコーディングが絶対的に優れている部分があ