昨日発売の号をもってエルマガジンが休刊します。最終号には色々なところで取り上げて頂き、出しゃばりみたいで恥ずかしいのですが、これまで様々な形でお世話になった雑誌へのせめてもの恩返しのつもりで原稿も取材も引き受けさせていただきました。左京区特集など当店を大きく取り上げていただいていた号など、オンラインサイトでもご紹介したり、バックナンバーになっても常備、追加注文していたのでわかるのですが、早い段階での完売号も多く、雑誌自体の売れ行きが低迷していたというわけではなさそうです。それでは、何故休刊なのかと考えるとやはり広告収入の減少が最大要因なのではないでしょうか。音楽やカルチャーなどに特化した誌面に出稿してくれる企業は、業界の不振やネット媒体での広告展開の影響もあり少なくなる一方だったのでしょう。いわゆる「ぴあ」のような、ライブ、劇場などのスケジュール、データベースをメインとしたものや、「ウォー
ブルーノ・ムナーリがダネーゼ社に遺した偉大な知育玩具の一部がこの度めでたく復刻されました。当時、"EDIZIONI PER BAMBINI"シリーズとして発売された、"+ e -"(『つけたりとったり』)、と"ABC con fantasia"(『ABCであそぼう』)の2タイトルです。2001年にダネーゼがメーカーとして活動を再開し、コライーニ出版が貴重な絵本の数々を復刻しだしたのと同時にブルーノ・ムナーリの日本での再評価、若い世代への認知度は飛躍的に高まりました。そのきっかけがムナーリのデザイナーとしての側面であったためでしょうか、彼の数多い作品の中でも絵本や知育玩具は比較的当店でもよく売れた記憶があります。ところがムナーリの玩具はモノとして非常に魅力的に設計されているのですが、実用にはちょっとどうか、そんな気がしていたのも事実です。そこらの玩具に比べて多少高額であるとかそういった即物的
手に取ったとき、ちょっと不思議な感覚を覚える本。少し縦長の版形で、束は薄いのにハードカバーなのが新鮮さを感じさせるのでしょうか。ページを開いた後もその感覚は持続し、読者により一層不思議な、他には無い本を読んでいるような気持ちにさせます。その感覚こそがムナーリの作品世界に共通する不思議な独創性といえるでしょう。 見開きを使用した目次には、左頁に「芸術家」、右頁に「デザイナー」の項目が表記され、それらは前後半にまとめて配置されるわけでもなく、交互に話の流れと共に時間軸をもって登場することが分かります。本文のレイアウトは横書きで、時に文字のポイント数は変わり、注釈や図版が文末にではなく、テキストの途中に記載されています。 "I PRELIBRI"や、「読めない本」に代表されるように、ムナーリは常に本を製作する際に、「本そのもの」から発想をスタートさせています。この本の内容や、本そのものからもムナ
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