別の用事で『通俗三国志』の目次をぼーっと見てたところ、ちょっと面白いことを知りました。 三国与太噺 ‐『通俗三国志』目次(付李卓吾本) いわずもがな、『通俗三国志』は李卓吾本『三国志演義』を底本として翻訳したものですから、当然ながら目次の回題もほとんど李卓吾本を踏襲しています。ところどころ表現の違うところはあっても、言わんとしているところが同じなので特に気に留めなかったのですが。 しかしよく見てみると、表現の修正部分のほとんどは人物の呼び方にあることがわかり、しかもその修正には一定の決まりがあることに気が付きました。 圧倒的に多いのが、呼び方を「姓+諱」に修正している例です。大半を占めます。 たとえば、あざなを「姓+諱」に改めているものですね。 「曹孟徳謀殺董卓」⇒「曹操謀殺董卓」(『演義』第四回) 「趙子龍盤河大戦」⇒「趙雲大戦磐河」(『演義』第七回) 「呂奉先轅門射戟」⇒「呂布轅門射戟