犬、ウサギ、馬……。戦時中、家々で大切にしてきた動物が子どもたちの前から姿を消した。国に求められ、差し出す役割を担わされた子もいた。出征する家族との別れにくわえ、小さな友達まで奪われた悲しみ。終戦から64回目の夏、当時を知る人たちが若い記者に語ってくれた。動物を通して見えた戦争を伝えたい。 ◇兄出征の悲しみに追い打ち 撲殺役も少年「国のため」 ペット問題を担当する私(記者)の元に昨秋、一通の手紙が届いた。差出人は宇都宮市の渡辺礼子さん(81)。ペットブームの中で捨てられた動物が毎日殺処分されている記事を読み「やり切れない思いです」とあった。 つづられていたのは17歳だった戦争中、軍服の毛皮にするため愛犬「マル」を供出させられた悲しい記憶。「マルのような犬がいたことを忘れないで」 私は市営住宅で1人暮らしをする礼子さんに会いに行った。 * 戦時中、礼子さんは栃木県西方町の農家に暮らしていた。
【千葉】千葉市動物公園から逃亡劇を繰り広げた雌のアフリカハゲコウの愛称が「アフリン」に決まった。雄は「アフロン」。公募で計1136票の投票があり、近くの小学生の愛情ある“組織票”で1位になった。2日、愛称が公開され、おりの前には2羽を一目見ようとカメラを手にした市民が詰めかけた。 「アフリン」の名付け親となったのは市立源小4年、佐藤翌乃(あすの)さん(9)。「名前に『ハゲ』を付けるのはちょっとかわいそう」と考え、アフリカの「アフ」に可愛い「リン」を付けた。 それを聞いた同じクラスの小島柊(しゅう)君(9)が「似ている名前がいい」と、雄に「アフロン」と名付けた。2人の提案にクラス全員が賛同。皆で動物公園に行き、2羽の名前を投票した。結局、アフリンが38票、アフロンが35票を獲得して当選。2人はおりの前で「鳥の姿はあまりかわいくないけど、名前を付けるとかわいく見えてくる」と笑顔を見せた。 次点
重さ1トンの鉄ソリを引く最高峰レース「ばんえい記念」で力走する競走馬=帯広市の帯広競馬場で2009年3月29日午後5時19分、田中裕之撮影 「ばんえい競馬」を主催する帯広市は29日、一度に複数のレース結果を予想する「重勝式勝馬投票券」を今秋からインターネット販売すると発表した。的中者が出ない場合は払戻金が次回に持ち越されるため、配当が競馬法の上限(200万倍)に達する可能性がある。100円の馬券購入で宝くじ並みの2億円が配当されることも夢ではないという。 重勝式は05年1月の競馬法改正で販売できるようになったが、新たに販売システムを開発するのが困難なため、採用しているところはなかった。 今回はばんえいなど地方競馬の馬券販売を手がけるソフトバンク系列会社「オッズ・パーク」(東京都港区、藤井宏明社長)が市に販売を打診し、インターネット上での販売システムを開発した。同社の登録無料の会員サイト(h
岩手競馬を運営する岩手県競馬組合は6日、騎手の実力に応じて馬の負担重量を決めるハンデ戦を実施すると発表した。馬の実力に合わせたハンデ戦はあるが、騎手を対象とするのは世界初という。 岩手競馬のトップ騎手は、2着以内に入る「連対率」が4割を超え、日本中央競馬会の武豊騎手よりも高い。ファンから「騎手にもハンデを」との声もあり、今年5月末から約20レースに導入する予定。 弱い馬が軽い負担で走り、強い馬に勝つことがあるのがハンデ戦。単年度で赤字となれば、即廃止との条件で運営を続けている岩手競馬は、騎手のハンデ戦で再建に向けて一発逆転できるか。【安田光高】
【福島】サルはヤギが嫌い?--。ニホンザルによる食害が深刻な果樹園でヤギをつなぎ飼いしたところ、サルが近付かなくなる効果があることが、福島県の南会津農林事務所の実証実験で分かった。ヤギの体臭が関係しているともみられ、同事務所は新年度も実験を続け、猿害防止に役立てたい考えだ。【太田穣】 実験は昨年、下郷町音金と南会津町耻風(はじかぜ)の2カ所のリンゴ園で「過疎・中山間地域連携事業」として実施された。両地区とも近年、ニホンザルによる農業被害が目立っていた。 音金地区では昨年9月、ザーネン種のメスの母子2頭を導入。サルが侵入する三方のうち、二方を防鳥ネットでふさぎ、残る北西側をヤギに見張らせた。北西辺約160メートルにワイヤを張り、ワイヤに沿ってヤギが移動するようつなぎ飼いした。 その結果、付近にサルの群れが現れてもヤギの守備範囲には近付かず、約2カ月間、園内へのサル侵入は1度もなかった。ヤギを
京都市伏見区の伏見稲荷大社の参道で、大正時代から続く名物「スズメの焼き鳥」を売る店が今年の三が日でまた一つ姿を消し、2店だけになった。スズメを捕る猟師の高齢化や禁輸による中国産の在庫切れなどで、原料が手に入りにくくなったのが原因。参拝客からは惜しむ声も出ているが、販売を中止した料理屋は「ないもんはしゃあない」とため息をつくばかり。市井の伝統料理が幻の味になる日も近い?【木下武】 ◇猟師減り材料難、残るは2店 伏見稲荷大社は商売繁盛と五穀豊穣(ごこくほうじょう)の神様。名物の焼き鳥は、穀物を食い荒らすスズメ退治のために始まったとされ、参道で販売されてきた。 材料は中国産スズメが多用され、参道やその周辺の飲食店6、7店で売られていたという。しかし、中国政府が99年12月に食用の加工品も含めた野鳥の輸出を禁止。店の関係者によると、在庫の中国産冷凍スズメに頼るか、国産への切り替えを余儀なくされた。
高校ボクシングの軽量級チャンピオン、原隆二(18)=静岡・飛龍高3年=が競馬の騎手を目指すことになった。千葉県白井市にある日本中央競馬会(JRA)の競馬学校騎手課程(28期生)に合格した。グローブをムチに持ち替える異例の転身に、「ボクシングで培った動体視力の良さを生かしたい。将来は武豊さんのような有名な騎手になりたい」と夢を語る。【黒尾透】 ボクシングとの出会いは中学2年の時、静岡県伊東市の自宅近くのジムに通い始めてから。最初は年下に負け続け、「負けたくないので頑張った」。高校1年の時にインターハイ予選で敗れたのを最後に、その後は公式戦27連勝。インターハイ・モスキート級連覇など高校で4タイトルを獲得した。軽快なフットワークで相手の懐に飛び込み、ボディーへのパンチを繰り出すのが得意だ。 複数の大学から誘いがあり、オリンピック出場やプロ入りも期待されたが、馬術経験がある知人に騎手への転身を勧
雌だと判明したホッキョクグマのピリカ=帯広市の「おびひろ動物園」で2008年11月26日午前10時59分、田中裕之撮影 札幌市円山動物園(金沢信治園長)は26日、釧路、帯広両市の動物園に贈った雄のホッキョクグマ2頭が、実はいずれも雌だったと発表した。幼獣のときの性別判定に誤りがあったのが原因で、同園は「関係各位に大きな混乱を与えた」と陳謝し、今後はDNA鑑定を取り入れるなど慎重に対応していく。 雌と分かったのは、釧路市動物園の「ツヨシ」(4歳)と、帯広市のおびひろ動物園の「ピリカ」(2歳)。2頭は円山動物園で生まれ、同園は生後約3カ月で生殖器付近の外見から「雄」と判定。繁殖のため、05年1月に釧路、昨年2月に帯広にそれぞれ移された。釧路市動物園は雌の「クルミ」(11歳)とのペアリングを期待し、市民応援団「ツヨシプロジェクト」も生まれ、2世誕生を心待ちにしていた。 しかし、今年6月にクルミと
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く