成長・発育過程にある子どもが菜食主義で栄養素を十分摂取可能かという疑問を、システマティックレビューで検討した結果が報告された。論文の著者らは、これまでのこの領域の研究では「菜食主義」の定義が統一されておらず、信頼のおけるエビデンスはほとんど存在していないと述べている。 菜食主義はエビデンスのないまま実践者が増加している 菜食主義の人気が長年にわたって徐々に高まってきている。例えば米国の国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey;NHANES)では、一般人口の2.3%が菜食主義であると報告されている。英国では過去半世紀にわたり劇的な増加かみられ、1940年代には人口の0.2%であったものが、2000年には3~7%になったと推計されている。 成人が菜食主義であるということは、同居する子どももその影響を受けている可能性が高い