「ウォークスルー」と「インスペクション」は,システム開発の早い段階で欠陥を発見・除去するための方法である。開発者自身やチーム内の「モデレータ」と呼ばれる調整役が自主的に運営することが特徴だ。今回は,品質向上に欠かせないウォークスルーとインスペクションの具体的な実施手順を解説する。 布川 薫/日本IBM 前回は,プロジェクト遂行段階における品質のトラッキング方法(品質保証活動)の概要を説明した。今回は,システム開発において最もポピュラーで効果的な品質保証活動の1つである「ウォークスルー」と「インスペクション」の進め方を,読者が今からすぐにでも実行できるよう,具体的に説明しよう。 欠陥の発見が遅れれば遅れるほど,修正作業の手間がいたずらに増えることは,この連載でも再三強調してきた。肝心なのは,設計・開発の初期段階から,頻繁に欠陥の発見・除去活動を行い,テストの段階までに持ち越される欠陥を最少限
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