今回は中国の軍隊格闘技に影響を与えた中ソ国境紛争の戦闘について、雑誌Kempo Magazineに掲載された記事(英文)を元に紹介しよう。 中ソ国境紛争の伝説 この記事を書いた著者Mizhou Huiは中国軍の軍隊格闘技としての拳法である散手について本を書いており、今回の話は中国軍特殊部隊の士官である著者の師から伝えられたものだという。記事では中ソ国境紛争についての紹介から始まっているが、wikipedia:中ソ国境紛争のほうが分かりやすいだろう。ここでは紛争そのものについての紹介は省く。 1969年に起きた中ソ国境紛争では、本格的な戦争ではなく紛争だったためか、中国軍・ソ連軍が互いに非武装のまま戦闘を行うことが頻発。こうした戦闘は「グループ・ストリート・ファイト」として知られるようになった。 中国はこの非武装戦闘に対処するため、第49野戦連隊を送り込み、指導のため特殊部隊のインストラクタ