ブックマーク / febri.jp (14)

  • 『ガールズバンドクライ』シリーズ構成・花田十輝が「バンドもの」で描きたかったこと③ | Febri

    ――SNSに、脚執筆中に「予想外だったこと」があると書いていましたが、それはヒナのことですか? 花田 いえ、それは第1回でお話しした、仁菜を説得するのに5話もかかっちゃったことと、あとは放送後の反響です。思ったより仁菜は嫌われていないな、と。僕はもっと拒絶反応が起きると思っていたんですよ(笑)。 ――そうなんですか! 僕はもう、第1話の時点でものすごく愛せていたので……。 花田 「好き」というよりは「面白がられていた」ような気もするんですけど、でも「愛されているな」という感覚があって意外でした。皆さん、心が広いというか、ストレス溜まっているのかなぁ……(笑)。 ――あはは。花田さんとしては尖った、エキセントリックなキャラのつもりだった? 花田 そんな気持ちだったので、第4話までにルパたちを格的に出せなかったら、キャラクターものとしては厳しい戦いだな、と思っていました(笑)。 ――でも、

    『ガールズバンドクライ』シリーズ構成・花田十輝が「バンドもの」で描きたかったこと③ | Febri
  • 『ガールズバンドクライ』シリーズ構成・花田十輝が「バンドもの」で描きたかったこと② | Febri

    ――前回(第1回)のインタビューからの続きとなりますが、当初、新メンバーのふたりが動き出す予定だった第4話をまるまる使って、花田さんが仁菜を説得する必要があったわけですね。 花田 第4話は安和すばるがメインのエピソードでしたが、「こいつ(仁菜)には『自分の思っていることがすべて正解じゃないんだぞ』と思わせないとダメだな……」と思いながら書いていましたね。そのあとの第5話でようやく前向きになってくれて「仁菜、お前ひとりに5話も使っちゃったよ……」というのが、そこまで書き上げたときの心の底からの感想でした。視聴者の皆さんもおっしゃっていましたけど、「メンバーが全員揃うのが第6話じゃ遅いよ!」と自分でもツッコんでいました(笑)。 ――井芹仁菜というのはそのくらい破格のキャラクターだった。書いている人ですら説得するのが大変って、よっぽどですよね。 花田 でも、吉野弘幸さんと第2話か3話まで放送した

    『ガールズバンドクライ』シリーズ構成・花田十輝が「バンドもの」で描きたかったこと② | Febri
  • 『ガールズバンドクライ』シリーズ構成・花田十輝が「バンドもの」で描きたかったこと① | Febri

    ――まずは作への参加の経緯から教えてください。 花田 もともとは平山さん(平山理志プロデューサー)がサンライズにいた頃、シリーズディレクターの酒井(和男)さんと3人で、フル3DCG作品の企画をゼロから作っていたんです。でも、平山さんが東映アニメーションに移られて、その企画は一度白紙に戻って。そこから東映アニメーションで新しい企画を作り直すことになったのですが「ステージで展開できる、深夜向けアニメの企画にしてほしい」というようなことを平山さんが言い出して、それはどうなんだと(笑)。これまでに近いテイストの作品をやってきていたので、正直なことをいうと、この企画が始まった当初、僕はずっと不機嫌だったんですよ(笑)。 ――うーむ(笑)。 花田 そんな経緯があって「音楽ものをやりたいなら、『バンドもの』だったらやってもいいです」といった提案をしたのをおぼえています。その話は通ったものの、平山さんか

    『ガールズバンドクライ』シリーズ構成・花田十輝が「バンドもの」で描きたかったこと① | Febri
    kusunoe
    kusunoe 2024/08/26
    “平山さんからは(中略)といった話が出てきたので、まだそのあとも僕は相当イライラしていたと思います”提案された通りの流れで出来上がらなくて良かった…
  • 『リコリス・リコイル』初監督作を終えた足立慎吾の胸の内② | Febri

    ――物語はハッピーエンドで終わるものの、真島も生き残っている描写があるなど、やや不穏な空気も漂っていました。このような形にしたのはなぜですか? 足立 真島が生き残っていたという描写は、じつは脚段階ではなかったんです。あれは自分が絵コンテで追加したんですけど、あのシーンがあったほうがいいような気がしたんですよ。真島がばらまいた1000丁の銃も完全には回収できておらず、社会としてはまだ不安を抱えた状態が続くというオチにしたのは、DAも真島も双方痛み分けにするしか落としどころが見つからなかったからです。 ――それは、DAが絶対的な正義で真島が完全悪というわけではないからですか? 足立 そういうことです。DAが牛耳る世界って、あれはあれでヤバいじゃないですか。とても不思議なことに、この作品は悪役である真島が言っていることのほうがじつは正しいんですよ(笑)。DAの信条というのは、言ってしまえば「最

    『リコリス・リコイル』初監督作を終えた足立慎吾の胸の内② | Febri
    kusunoe
    kusunoe 2022/11/25
  • 『リコリス・リコイル』初監督作を終えた足立慎吾の胸の内① | Febri

    ――初監督作品が大きな反響を得ながら最終話の放送を迎えました。現在の率直な心境はいかがですか? 足立 それが……あまり実感はないんですよね。激ムズゲームをクリアしたときみたいな達成感があるのかなと思いきや、現場作業もスゥーっと静かに終わっていって(笑)。 ――これだけ多くの話題になりましたから、周囲から声をかけられることも多いんじゃないですか? 足立 業界の方とお会いすると、「見ましたよ」とか「ヒットしてよかったですね」という声はかけられるんですけど、このキャラクターが好きとか、あのシーンがよかったとか、あの展開には驚いたとか、具体的な感想はあんまり出てこないんですよ。だから、みんなしっかり見てはいないんだと思います(笑)。親しい人には「400文字詰めの原稿用紙で感想をくれ」って迫ったりして(笑)。もちろん、冗談で言っているんですけど、自分のまわりは意外とあっさりとした感じなんです。 ――

    『リコリス・リコイル』初監督作を終えた足立慎吾の胸の内① | Febri
    kusunoe
    kusunoe 2022/11/24
  • ストーリー原案・アサウラが明かす『リコリス・リコイル』の始まりと変遷② | Febri

    ――作もそうですが、アサウラさんはヒロイン名に花の名前を付けることが多いですよね。 アサウラ そうですね。都合よく人の名前に使えるような花名はそんなに多くはないので、あえてこだわる必要もないんですが、なんとなくデビュー作から続けていますね。「ヒロインは作品の花」ですから。 ――なるほど。先にキャラクターを決めて、それにふさわしい花を探す感じですか? アサウラ それもありますし、いい花言葉を持つ花を見つけたら、その花からイメージを膨らませてゼロからキャラクターを作る場合もあります。『リコリス・リコイル』ではどちらのパターンも使っていますが、総じて悩まずにスッと決まった印象があります。 ――それで言うと、千束(ちさと)の苗字は「錦木(にしきぎ)」で、花言葉は「あなたの魅力を心に刻む」「危険な遊び」。じつに千束らしいですね。 アサウラ 千束はまさにこの花言葉からキャラクターを探っていった感じで

    ストーリー原案・アサウラが明かす『リコリス・リコイル』の始まりと変遷② | Febri
    kusunoe
    kusunoe 2022/09/13
  • ストーリー原案・アサウラが明かす『リコリス・リコイル』の始まりと変遷① | Febri

    ――アサウラさんは作の立ち上げから参加しているそうですが、どのようなきっかけで企画が動き始めたのですか? アサウラ 偶然なんですけど、別作品の打ち合わせでA-1 Picturesの柏田(真一郎)プロデューサーと僕の担当編集が話す機会があったんです。その柏田プロデューサーが僕の『デスニードラウンド』という作品を読んでいて「これを書いた作家はいかれている」と思ってくれていたそうで(笑)。そんな流れで担当編集経由で僕に「企画を考えてくれ」と話がきたのが最初ですね。 ――『デスニードラウンド』は、女子高生の主人公が傭兵家業で生きていくガンアクションですね。 アサウラ そう、我ながら法律ギリギリの作品を書いてしまったなと思っていたんですけど、でもそれを読んでくれたことで声をかけていただいて、そのうえで「自由に書いてほしい」と言われたので、当に自由にプロットを書かせてもらったんですよ。そして意気揚

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    kusunoe 2022/09/06
  • 『リコリス・リコイル』足立慎吾が初監督作で描きたかったこと③ | Febri

    TVアニメ『リコリス・リコイル』で監督・シリーズ構成を務める足立慎吾へのインタビュー連載。第3回は、いよいよ佳境に差し掛かかるストーリーに触れつつ、作品のバックボーンに迫った。 ――このインタビューの掲載時点では第9話までが放送されている予定なのですが、千束(ちさと)の秘密が明らかになったことで、彼女の質がようやくわかってきました。 足立 そうですか? 足立にも質はよくわからないですよ。彼女のような立場になったことはないし、推し量ることしかできませんからね……。千束の時間はたしかに短いけど、じつは我々も同じかもしれない。明日終わっちゃうかもしれませんしね。そういう意味では、我々も千束と同じ問題を抱えているけど、気がつかないようにしているだけですよ。千束のことを考えるとき、「死」と「時間」は避けて通れなかった。さまざまな哲学的見地にも触れたし、頭がおかしくなりそうでしたよ。「人は死を考え

    『リコリス・リコイル』足立慎吾が初監督作で描きたかったこと③ | Febri
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    kusunoe 2022/08/30
  • いみぎむるが語る『リコリス・リコイル』のキャラクターデザイン② | Febri

    ――後編は千束、たきな以外のキャラクターたちについて聞かせてください。まずはミズキのデザインから。 いみぎ ミズキは「残念なお姉さん」キャラなので、すごく美人ではあるものの、表情で遊んでもらおうと思って作りました。表情設定では、わんわんと大泣きをしている表情や、酔いすぎて嘔吐を我慢している表情など、かなり思いきった崩し方をしています。全キャラクター中、いちばん表情が崩れてもいいキャラという認識ですね。ちなみにその次は千束で、たきなやクルミはそこまで表情を崩さない想定です。 ――クルミについては、足立さんからリテイクのご相談があったと聞きました。 いみぎ そうなんです。僕の作品に登場するとある金髪幼女のキャラクターに似ていると言われちゃって(笑)。 ――『この美術部には問題がある!』のコレットですよね。 いみぎ はい。僕としては区別化できていたつもりだったんですけど、足立さんから「もうちょっ

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    kusunoe 2022/08/23
  • いみぎむるが語る『リコリス・リコイル』のキャラクターデザイン① | Febri

    ――アニメのキャラクターデザインは初めてということですが、どのような経緯で参加したのですか? いみぎ ある年の冬コミ(冬のコミックマーケット)で監督の足立(慎吾)さんと偶然お会いしたのがきっかけです。まさか自分がアニメーションのキャラクターデザインをするなんて想像もしていなかったので、お誘いをいただいたときは当に驚きました。 ――足立さんのことはもともと知っていたのですか? いみぎ もちろんです。『WORKING!!』や『ソードアート・オンライン』も大好きで、足立さんの描く「シンプルだけどかわいい」絵のイメージには、ずっと昔から影響を受けていました。 ――足立さんは、いみぎさんの絵について「自分もこんな風に描けたら」と思っていたそうです。お互いに影響を受け合っていたんですね。 いみぎ そうなんですか? それはめっちゃうれしいですし、光栄です。たしかに足立さんと編の映像の話をすると、よく

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    kusunoe 2022/08/16
  • 『リコリス・リコイル』足立慎吾が初監督作で描きたかったこと② | Febri

    ――作画について聞きたいのですが、千束(ちさと)とたきなをはじめ、当にキャラクターたちが生き生きとかわいらしく描かれていますね。 足立 ありがとうございます。自分はこれまで作画のセクションで仕事をしてきましたけど、今回は現場ではほぼ絵を描いていません。演出部分と作画部分を両立できるほどの才能もスケジュールもありませんから(笑)。なので、欲張らずに脚、演出面に注力しました。千束たちをかわいいと思っていただけたなら、それは副監督の丸山裕介くんや作画のリーダーである山由美子さんをはじめとする、スタッフの力によるものです。 ――作では絵コンテやシナリオに注力したと。 足立 そうです。そこは僕にしかできない部分なので、今回はそちらに全力投球をしました。押さえるべき芝居などは、絵コンテでコントロールしています。現場に入ってから監督チェックの工程があると、ボトルネックになりますからね。 ――進行

    『リコリス・リコイル』足立慎吾が初監督作で描きたかったこと② | Febri
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    kusunoe 2022/08/09
  • 『リコリス・リコイル』足立慎吾が初監督作で描きたかったこと① | Febri

    ――『リコリス・リコイル』は足立さんにとって初監督作品でもありますが、どのような経緯で参加したのですか? 足立 企画自体は、僕が参加する以前からアニプレックスさん主導で動いていたみたいですよ? すでにアサウラさんのプロットがあり、そろそろ監督を探そうかということで声をかけていただきました。その時点では引き受けるかどうかは保留で、とりあえず会議に出ていろいろと意見を出していたら、そのまま流れで監督をすることになった感じですね。 ――会議に参加した時点で、世界観やキャラクターはどの程度固まっていたのでしょうか? 足立 喫茶リコリコのキャラクター5人についてはすでに設定があり、そこは名前も含めて変わっていません。逆に世界観についてはカッチリとしたものはほとんどなく、当時は「女の子で『シティーハンター』的な……」というコンセプトだったようです。表向きは喫茶店だけど、その裏では銃を片手に危険な任務に

    『リコリス・リコイル』足立慎吾が初監督作で描きたかったこと① | Febri
    kusunoe
    kusunoe 2022/08/02
  • 『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第2章 監督・橘正紀インタビュー 後編 | Febri

    美少女×スパイアクションの魅力満載の娯楽作『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第2章。監督インタビューの後半では、キャラクターを掘り下げるための工夫と、気になる今後の展開を語る! ――絵コンテでシナリオにいなかったキャラクター(フランキー)を追加するのは、ちょっとした冒険ですね。 橘 絵コンテを提出するとき、他のスタッフのみんながなんというか、懸念はありました(笑)。でも、「フランキーをここで出したい」なんて事前に話したら止められてしまうと思ったので、だったらもういきなりやろう!と 。 ――監督のフランキー愛がすごく伝わってきます。 橘 フランキー役のもりいくすおさんは、TVシリーズでも見事な「広川節」(声優の故・広川太一郎氏の独特なセリフまわし)を聞かせてくださったのですが、今回も素晴らしかったです。楽しい収録でした。何度もお仕事をお願いしたくなりますね。他の現場でも

    『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第2章 監督・橘正紀インタビュー 後編 | Febri
    kusunoe
    kusunoe 2021/09/30
  • 『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第2章 監督・橘正紀インタビュー 前編 | Febri

    美少女×スパイアクション『プリンセス・プリンシパル』の最新作『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第2章がついに公開。爽快なアクション連発・格スパイ映画の魅力を、前後編の監督インタビューで深堀り! ――『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第2章では、新兵器・ケイバーライト爆弾が物語のキーアイテムになります。このアイデアはどこから生まれたのでしょう? 橘 正確にはおぼえていないのですが、スタッフ間での話し合いは「共和国から何か重大なものが盗み出されて、それを取りにいく」というストーリーを軸にしつつ、王室の話を絡めていこう……というところからスタートしました。そこから「何か重大なもの」……大きなインパクトのあるアイテムを作品の世界観に合うかたちで考えたときに「ケイバーライトを使った新型の爆弾はどうか」という話になったんです。「共和国と王国でケイバーライト

    kusunoe
    kusunoe 2021/09/30
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