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ブックマーク / p-shirokuma.hatenadiary.com (47)

  • わかってもわからなくても、信仰は生活のなかにあるよ - シロクマの屑籠

    blog.tinect.jp 黄金頭さんが、books&appsにて「おれたち日人には『信仰』がわかるのだろうか」というタイトルの文章を寄稿してらっしゃった。そこに登場する宗教の話は、前半はドーキンスや無神論とその周辺の話、後半は吉隆明や鈴木大拙などを引用した日で宗教について真剣に考えた人の話だった。 日人にとっての仏教や神道は、ひいては私自身や黄金頭さんにとっての仏教や神道がどこまで信仰たり得るのか、たり得ないのかを考えるにあたって、東西の宗教論は参考になる。それらの宗教論に基づき、あの人のは信仰たり得る、あの人のは信仰たり得ない、といったことを考えることは可能だ。 私も大学卒業の前後ぐらいから仏教についてお勉強をしたから、宗教や信仰の輪郭について考えてみたことがある。そして浄土真宗の家に生まれた者としてや、日の大乗仏教全般を思想として好んでいる者としても、私なりに色々考えたこ

    わかってもわからなくても、信仰は生活のなかにあるよ - シロクマの屑籠
  • 反出生主義という人類滅亡のミーム - シロクマの屑籠

    ※この文章は、黄金頭さんへの返信のかたちをとった、私なりの反出生主義についての考えをまとめた文章です※ blog.tinect.jp こんにちは黄金頭さん、p_shirokumaです。拙著『人間はどこまで家畜か: 現代人の精神構造 (ハヤカワ新書)』をお読みくださり、ありがとうございました。今回私は、どうしてもこのを読んでもらいたいブロガーさん数名におそれながら献させていただきました。受け取ってくださったうえ、ご見解まで書いてくださり大変うれしかったです。 『人間はどこまで家畜か』を黄金頭さんに献したかった理由は2つあります。 ひとつは、黄金頭さんが書いたこのブログ記事のおかげで『リベラル優生主義と正義』に出会えたからです。 リベラル優生主義と正義 作者:桜井 徹ナカニシヤ出版Amazon 今は8000円台で推移していますが、一時期、このには30000円ぐらいのプレミアがついていま

    反出生主義という人類滅亡のミーム - シロクマの屑籠
  • 黄金頭さんへ(ベンゾジアゼピン系薬物についての返信) - シロクマの屑籠

    こんにちは、黄金頭さん。熊代です。 今日はいくらか精神科医っぽいスタンスで返信させていただけたら思います。 1月17日のbooks&appsの寄稿記事、興味深く拝読しました。 物心ついた頃から社交不安症に当てはまっていそうだったこと、それがベンゾジアゼピン系抗不安薬によって改善したこと等について、黄金頭さんらしい文体で綴られていると感じました。また、後半では最近のベンゾジアゼピン系薬剤への警鐘がいったい何なのか・実際には処方されているのではないか、といった疑問も綴られていました。以前にお書きになっていた「結局、ベンゾジアゼピンって長期的に飲んでいいの?」を念頭に置きながら、私の考えていることを返信してみます。 現代の学会や精神医学のガイドラインはベンゾジアゼピンの長期投与に否定的 はじめに、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の使用について、標準的な治療ガイドラインが何を言っているか確認してみましょ

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  • 書評『眠りつづける少女たち』(の続き) - シロクマの屑籠

    眠りつづける少女たち――脳神経科医は〈謎の病〉を調査する旅に出た 作者:スザンヌ・オサリバン紀伊國屋書店Amazon 今年の6月、共同通信さんのご依頼でスザンヌ・オサリバン『眠り続ける少女たち』の書評を書くミッションに挑んだ。7~8月にかけて全国の新聞に載せていただいたのだけど、新聞書評に書ききれなかったことも色々あったので、ブログにまとめてみる。 新聞書評で強調した点 はじめに、新聞書評としてとりあげた点を。 新聞書評当に色々な人の目に留まる。精神疾患や精神症状の知識が無い人、偏見や嫌悪感を持っている人だって読むかもしれない。そして『眠りつづける少女たち』には小さな書評欄には到底おさめきれない、誤解や偏見を招くおそれのある難しい問題がたくさん記されている。 特に難しいのは、同書のなかで大きなウエイトの置かれる、機能性神経障害についての記載だ。 機能性神経障害(機能性神経症状症)はDS

    書評『眠りつづける少女たち』(の続き) - シロクマの屑籠
  • 意識が高くなって治療や支援が行き届いた社会だからこそ「なおすべきは、あなただ」と言えてしまわないか? - シロクマの屑籠

    www.kosehazuki.net 昨夜、「「セルフケア」を持てはやすなよ」という文章を見かけたので読んだ。その前にもtwitterで前哨戦のようなフレーズを見かけていたので(参照:これやこれなど)、ああ、そのあたりが意識されるフェーズなんだなと思うことにした。私も前から関心があって、もう少し調べてから言語化したいと思っていた。このセルフケアやアンガーマネジメントの話は、たとえば『チャヴ』でルポルタージュされたイギリスで新自由主義が進んでいった話などとも、自己実現や自己充足といったモチベーションの領域の話とも、自己啓発の領域とも地続きにみえてならないからだ。 チャヴ 弱者を敵視する社会 作者:オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones海と月社Amazon魂を統治する 私的な自己の形成 作者:ニコラス・ローズ以文社Amazon日常に侵入する自己啓発 作者:牧野智和勁草書房Amazon

    意識が高くなって治療や支援が行き届いた社会だからこそ「なおすべきは、あなただ」と言えてしまわないか? - シロクマの屑籠
  • 風呂と戦っている人々 - シロクマの屑籠

    時折、うちのインターネットの観測範囲内には「風呂と戦っている」「風呂との戦いに勝利した」といったメッセージが流れてくる。世間で「風呂は命の洗濯」などといわれるのをよそに、風呂を戦いの対象とみなし、一定の労力というかヨッコラショ感を伴ったかたちで風呂に臨む人たちが存在している。 入浴のできるできないは、一応、精神医療とも関係のある問題ではある。 たとえばうつ病や統合失調症など、精神疾患が一定以上に具合が悪くなると、それまでは楽しみにしていた入浴が億劫になったり後回しになったりすることがある。もともと入浴に抵抗が無かった人が入浴困難になっている時には、なんらか精神疾患が伴っていて、それも結構な具合の悪さになっていることを疑ってみてもいいと思う。 しかし入浴できない人=精神疾患がめちゃくちゃ具合が悪くなっている人、と決めつけるのも早合点だ。実際、そういうわけじゃないのに入浴が苦手な人も世間にはい

    風呂と戦っている人々 - シロクマの屑籠
  • 日本人にかかる性淘汰圧と、その行方を想像する - シロクマの屑籠

    はてな匿名ダイアリーと一部のtwitter界隈で、「現代の恋愛は、告白すれば告ハラ扱いされ、付き合う前に口説こうとすればセクハラやストーカー扱いされる」、という文章が注目されていた。関連して、「ぬいぐるみペニス(略してぬいペニ)」というネットスラングについても、はてなブックマークやnoteで目にした。 現代の恋愛ってぶっちゃけ平民には無理ゲーじゃない? [B! 増田] 現代の恋愛ってぶっちゃけ平民には無理ゲーじゃない? 「ぬいペニ」問題について|しの。|note 現状認識:交際までの曖昧なプロセスは難しくなっている これらに対する反応はさまざまだった。恋愛結婚の経験のある人々は「恋愛を理解していない」「告ハラなんて言われたところで無視すればいいしセクハラほどの誘い方なんてするほうが変」「まずは異性の友達作れ」などと書いていた。 1990年代的だと思うし、だからといって間違いだとも言いづら

    日本人にかかる性淘汰圧と、その行方を想像する - シロクマの屑籠
    kuwa-naiki
    kuwa-naiki 2022/06/17
    この人って昔から都市部(関東圏)で生活している人間だけを基準に話を広げること多いよなあ
  • 「本物の社畜」が生まれようとしている - シロクマの屑籠

    www3.nhk.or.jp 今週、NHKのサイトで"在宅勤務中も禁煙"を求める企業の動きについての報道があった。野村ホールディングスは、出社している社員に加えて在宅でリモートワークしている社員にも、就業時間中は禁煙を求めるのだという。 こうした動きは社員の健康の維持と生産性向上を図るねらいがあるとのことで、イオン、カルビー、味の素なども似たような取り組みをしているという。そして働く人の健康づくりを重視した企業経営は「健康経営」と呼ばれ、経済産業省も後押ししている。 健康と生産性の名のもと、社員は飼い殺されるのか しかしこれは、社員の自由や裁量を奪うものではないだろうか。 企業が営利を求める以上、社員に生産性を期待すること自体はわかるし、その延長線として社員の健康に目を向けるのも自然な成り行きにみえる。しかし、ある社員にとって何が生産性を向上させるのか、それとも向上させないのかは個人差の大

    「本物の社畜」が生まれようとしている - シロクマの屑籠
    kuwa-naiki
    kuwa-naiki 2021/09/03
    市民、健康は義務です
  • 「倍速視聴はオタクじゃない」わかった。じゃあ理想のオタクって何? - シロクマの屑籠

    gendai.ismedia.jp 講談社ビジネスに掲載された『「オタク」になりたい若者たち。』という記事に批判が集まっているのをtwitterはてなブックマークで見かけた。 記事曰く、現代の若者は普通がなくなった状況のなかで無個性を嫌い、オタクになりたがるのだそうだ。そしてオタクになるための効率的方法や人間関係を維持する手段として、アニメや映画を倍速で視聴しているという。 これに集まった批判的なコメントは、たとえば以下のようなものだ。 「片っ端から倍速視聴しているようではオタクではない。コマ送りで観るものだ。」 「オタクはなろうと思ってなるものではない。気が付いたらなっているもの。」 「何かに熱中した先に面白さがあるのであって、量をこなすだけでは何も見えてこない」 「人間関係を維持するためにアニメや映画を観ているのはオタクじゃない」 どの批判も、私には馴染み深く親しみやすい。 オタク

    「倍速視聴はオタクじゃない」わかった。じゃあ理想のオタクって何? - シロクマの屑籠
    kuwa-naiki
    kuwa-naiki 2021/06/10
    最後に言っているような器用な真似できるならオタクなんかとっとと卒業して他のもの見つけてそうな気もするけどなあ
  • 『ウマ娘』をやっていると目が痛くなる - シロクマの屑籠

    先日も書いたとおり、ゲームウマ娘』は当によくできた、つい夢中になりたくなるゲームだ。プレイヤー同士のリーグ戦にも楽しみがあり、正しくソーシャルゲームしている。だから時間とお金がコントロールできるゲーム愛好家には、勧め甲斐のあるゲームだと思っている。 でも、このゲームをガツガツと遊ぶのは中年のゲーム愛好家には厳しい。いやたぶん若いゲーム愛好家にも厳しいんじゃないかと思う。というのも、この『ウマ娘』をやっていると目が痛くなってしまうからだ。 ウマ娘を遊んでいて目が痛くなる理由は、だいたい見当がつく。育成モードのイベントを早送りしているからだ。イベントを早送りするかしないかによって、ウマ娘を育てるスピードはぜんぜん違う。また、早送りしてもイベントで何が起こっているのかはだいたい把握できる。だから早送り機能は重宝するし、『ウマ娘』がダレてしまわないために必要不可欠な機能だとも思う。 ところがス

    『ウマ娘』をやっていると目が痛くなる - シロクマの屑籠
  • 「TPOのできた発達障害な人でも働きにくい社会」とそのコンセンサス - シロクマの屑籠

    私の場合、診察室はもとより、私生活でも「大人の発達障害」と診断された人によく出会う。私が好きで好きでしようがないインターネットやサブカルチャーの領域にも「大人の発達障害」と診断される人がごまんといて、彼らなりに活躍していたり苦労していたりする。 「大人の発達障害」と診断される人々に診察室で出会っても、プライベートで出会っても、彼らの大半は礼節や礼儀作法をしっかり身に付けている。少なくとも、そういったTPOがなっていない人にはあまり出くわさない。もちろん、空気を読んで当意即妙の発言ができる/できないであるとか、会話中の手足の挙動とか、そういった部分から発達障害の特性が垣間見えることは、ある。けれども古典的な自閉症のような重度の発達障害ならいざ知らず、「いまどきの大人の発達障害」と診断されている人のなかには一定のTPOを身に付けている人がたくさんいるし、そのおかげでプライベートな付き合いが成立

    「TPOのできた発達障害な人でも働きにくい社会」とそのコンセンサス - シロクマの屑籠
  • 2020年から見たエウレカセブン、良さ・しんどさ・わからなさ - シロクマの屑籠

    TVシリーズ 交響詩篇エウレカセブン Blu-ray BOX2 (特装限定版) 発売日: 2017/09/27メディア: Blu-ray 2020年の夏アニメにはあまり指が動かず、『放課後ていぼう日誌』と『ゼロから始める異世界生活 第二期』ぐらいしか見ていなかった。で、アマゾンPrimeを眺めていたら『交響詩篇エウレカセブン』が配信されていたので、これを見ることにした。 『エウレカセブン』は2005年にオンエアされた頃から自分の好みではない作品だとわかっていて、避けていた。オタクたるもの、自分の好きな作品と嫌いな作品はおおよそわかるべきで、好きな作品にこそ時間を費やすべきだと当時は思っていたからだ。いや、今だって当はそうだと思っている。話題の作品を追いかけたりジャンルの系統的理解のために作品を見たりするのは、来、サブカルや批評家のやることであって、オタクは自分の好きなものを知り、好き

    2020年から見たエウレカセブン、良さ・しんどさ・わからなさ - シロクマの屑籠
    kuwa-naiki
    kuwa-naiki 2020/10/10
    同じエヴァ的作品なラーゼフォンとも違う方向にすっ飛んでいったよな、エウレカは…
  • "本当は正しくない『となりのトトロ』"が、受け入れられている - シロクマの屑籠

    となりのトトロ [DVD] 発売日: 2014/07/16メディア: DVD 『となりのトトロ』は子どもが妖怪に出会う物語だ。 妖怪が出るような、よくわからない場所が間近な生活圏にあったということだし、よくわからない場所に子どもが出入りする自由があったということでもある。 おばあちゃんの田舎へと引っ越してきたメイとさつきは、まず廃屋同然の新居を冒険する。 新居はほこりだらけで、ぼろくなっていて、まっくろくろすけ(すすわたり)が巣っている。まっくろくろすけが巣っているということは、新居はよくわからない場所で、そのよくわからない場所に、メイとさつきが踏み込んでいったわけだ。 床を踏み抜いてしまうかもしれない、リスクのあるよくわからない場所に子どもが入っていくのは、令和の子育て感覚では許容されない。親や周囲の大人が許容しないだけでなく、よく訓練された令和の子どもなら、よくわからない場所に勝手

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  • 社会が非モテ論壇に追い付いてきた(という不幸) - シロクマの屑籠

    恋心すらセクハラ…若い男性が抱える「新しい生きづらさ」(清田 隆之) | FRaU 若い男性が恋心を持つのは簡単ではない、ハラスメントに相当するような恋心を抑えながら恋心を持つのは難事業になっている、といった内容のウェブ記事を見かけた。 サークル内の女性への親切さから恋心を持つことがあったとして、それは下心あるセクハラとみなされるのか、そうでないのか。これは、当該男女のコンテキストによっても解釈者の考え方によっても色々だろうが、文中のSさんは繊細なリテラシーに基づいて、自分の振る舞いはセクハラに相当したと悩み、後悔していた。続いて紹介されるMさんも、男性の加害者性を自覚するにつれて自己矛盾に陥り相当悩んでいる様子だった。 このSさんやMさんほど悩んだり自己嫌悪に陥ったりしている男性はまだ珍しいかもしれないとしても、男性が女性に声をかけるということ、男性と女性のコミュニケーションで気を遣う感

    社会が非モテ論壇に追い付いてきた(という不幸) - シロクマの屑籠
    kuwa-naiki
    kuwa-naiki 2020/08/05
    「要は勇気がないんでしょ」とかって言葉を巡って大騒ぎしてたこともあったなあ。いまならこの言葉に対する言葉は「当たりめぇじゃねーか。頭のネジ飛んでなきゃ恋愛なんかできんぞボケ」となるのだろーか
  • 続・発達障害のことを誰も知らなかった社会には、もう戻れない - シロクマの屑籠

    anond.hatelabo.jp 5月29日にはてな匿名ダイアリーに投稿された『発達障害やグレーゾーンの人の適職って?』という記事*1に、たくさんのはてなブックマークが付いていた。 文中で挙げられている"逐一支持しても単純作業しかできない人(もしくは単純作業も難しい人)"が実際に発達障害か、ここで判定することはできない。なんらかの発達障害に加え、二次障害を併発している人物を思い起こさせる記述ではある。が、この人が精神科を受診したら別種の精神疾患を診断されることはあり得るし、精神疾患の該当無し、と判断されることも絶対に無いとは言えない。 それにしても、と思う。 匿名ダイアリーの投稿者も、はてなブックマークでコメントを寄せている人々も、あまりにもナチュラルに発達障害という診断名を用いていて、くだんの人物をASDADHDといった発達障害の概念に照らし合わせている。「グレーゾーン」という言葉を

    続・発達障害のことを誰も知らなかった社会には、もう戻れない - シロクマの屑籠
  • 男性役割、いや、競争社会や上昇志向から「降りる」ことの難しさ - シロクマの屑籠

    https://anond.hatelabo.jp/20200507171805 「男性の役割から降りても救いはない」という匿名ダイアリーの記事を読み、早口で喋りたい気持ちになったので書いてみる。 筆者は男性役割から降りた・障害者となった、と記しているが、この「男性役割」という言葉を「競争社会」や「資主義的上昇志向」に入れ替えてもほとんど文意は損なわれないか、むしろそのほうが似合っているようにも思える。 というのも、いまどきは男性だけでなく女性も、他人に選ばれるため・良い収入を得るため・より良いポジションを得るために公私を問わない競争のただなかにあるからだ。直接お金に換算できないものも含め、バリューを求めて人々は競争し、その競争を生き抜くよう訓練される。幼稚園や稽古事に通う幼少期も、学力やモテをめぐって競争する思春期も、社会に出た後も、だいたいそうだ。 女性には「競争社会」や「資主義的

    男性役割、いや、競争社会や上昇志向から「降りる」ことの難しさ - シロクマの屑籠
  • なめらかな社会、繊細な秩序にあなたはついていけるのか - シロクマの屑籠

    昭和の日、繊細になりゆく令和の秩序について考える - シロクマの屑籠 先日の記事には、はてなブックマークで様々なコメントをいただき、進みゆく秩序について(はてなブックマークの)皆さんがどんな風に考えているのか参考になった。それらを記憶にとどめながら、社会ぜんたいの秩序がもっと繊細になっていった未来について、もう少し言葉を重ねてみたい。 社会秩序がどんどん繊細になり、暴力と呼び得るものが追放され、相手が傷ついたり不快になったりするかもしれない言動が制限され、自粛されるようになっていけば、その社会のコミュニケーションはどんどん円滑になり、トラブルも減っていくだろう。実際、昭和時代に比べれば令和時代のコミュニケーションは円滑だ。公の領域はもちろん、プライベートな領域でもコミュニケーションは円滑であるよう目指され、ノイズは少なくなった。DVやストーカーや体罰といった、古き悪しき言動も摘発されるよう

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  • 新型コロナウイルスのせいで消耗している - シロクマの屑籠

    体力も気力もなくなった。 疲れて、いる。 原因の見当はついている。 だいたい新型コロナウイルス(COVID-19)騒動のせいだ。 この騒動によって私は消耗し、体力も気力も出なくなってしまっているのだと思う。 この騒動が間近なところにやってきたのは2月中旬ぐらいからだ。職場でも対策について話し合われるようになった。もちろん、自分の職場にはこれに対抗する設備や人員が無い。しかし医療機関である以上、そのような患者さんに遭遇してしまう可能性もゼロとは言えない。そういった「もしも」についての話し合いは、2月15日ぐらいまでは「念のため、用心として」といった趣だったが、ここにきて、俄然、真剣みが増してきた。 それと精神科・心療内科のフィールドには、少数ながら「世間の不安なニュースに弱い人」が混じっていたりする。不安が主な症状の患者さん、被影響性の強い患者さんのなかには、新型コロナウイルスの騒動を非常に

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  • ヒカキンを眺めていたら軽躁だらけの社会が恐くなった - シロクマの屑籠

    【フォートナイト】ライトセーバーでついにビクトリーロイヤル!?【ヒカキンゲームズ】【スターウォーズ】 先日、いろいろあってヒカキンのゲーム実況を久しぶりに眺めた。ヒカキンがフォートナイトを実況するさまは、滑らかで、楽しそうで、ゲーム内容をきちんと紹介もしていてとても良かった。 ゲーム実況中のヒカキンは、テンションが高い。 大げさに笑い、大げさに驚き、よく喋り、ポジティブだ。口調にもよどみがない。 そのおかげで視聴しやすい、というのはあるだろう。 でもこれって、まるで軽躁状態じゃないか? 軽躁状態とは、双極性障害などの精神疾患でしばしばみられる、ハイテンションな精神状態だ。上機嫌で、頭の回転が速くなって、心身が好調だと感じることの多い反面、この軽躁状態の最中に迂闊な決定をしてしまい、金銭トラブルや人間関係のトラブルなどを起こす人も多い。だから精神医療の現場では軽躁状態はハイリスクな状態のひと

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  • 「コツコツ努力する」への違和感、あるいは反発 - シロクマの屑籠

    anond.hatelabo.jp goldhead.hatenablog.com 二人が書いた二つの人生を立て続けに読み、何か書きたくなった。 私の脳内で最近渦巻いている何かが出かかっている。 うまく書けるだろうか。 *    *    * 「底辺を這うおれには努力というものがわからない」を記したgoldheadさんには、文筆の才能があると私は思っている。ところがgoldheadさんはコツコツと努力を積み重ねることができなかったか、やらなかった。できないとやらないは、ある程度は重なるが、ある程度は別の問題でもある。ともあれ、自分自身の能力や才能を、努力をとおして「社会化」することにgoldheadさんが長けていなかったことだけは間違いないだろう。 対照的に、「追いつけ追い越せ」を記した匿名筆者さんはコツコツと努力を積み重ねることには長けていて、学歴に勝る同輩たちを追い越してしまった。 匿

    「コツコツ努力する」への違和感、あるいは反発 - シロクマの屑籠