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ブックマーク / blog.jxck.io (41)

  • "Less Password" 時代のアカウント防災訓練 | blog.jxck.io

    Intro 震災の直後、復興のさなかに水害が起こり、再び全てが流される。能登の人々にとっては大変な 2024 年だったと思う。首都直下型や南海トラフはいつ起こってもおかしくないと言われ、戦火すら他人事ではなくなっている。 家に災害用の備蓄を用意するのと同様、定期的に「アカウント防災訓練」を個人的に実施するようになって数年経つ。 観点は「今、持っているものを全て失っても、リカバリできるだろうか?」だ。 現代のアカウントの管理は、"Password Less" を目指す過渡期で、中途半端に複雑だ。Password は無くなっているというより、集約された "Less Password" 状態であり、残る「最後の Password」を起点にどう全体を復元するかが、災害時リカバリの課題となる。これに失敗して全てが詰むと、仮に無事避難できたとしても、相当な喪失を味わうだろう。 現状の選択肢と設計方針を

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    kyaido 2025/01/28
  • Dialog と Popover #1 | blog.jxck.io

    Intro HTML の <dialog> 要素と、 popover 属性、および関連する様々な仕様が標準化され、実装が進められている。 Open UI を中心に進められているこれらの改善は、多くのサイトで共通したユースケースがありながら、長らくミッシングピースとなっていた重要な機能だ。 もし今、同等のユースケースを自前で実装しているのであれば、適切な仕様を用いた実装に刷新することで、従来はほぼ不可能だった UX を提供できるようになる。 今回から、数回の連載形式で、これらの仕様がどのように標準化され、我々開発者はこれをどのように使っていくべきなのかについて解説する。 showModalDialog Modal や Dialog と言われる UI歴史は Web においても古く、ブラウザでは IE4 くらいのころに独自実装された window.showModalDialog() が最初に

    Dialog と Popover #1 | blog.jxck.io
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    kyaido 2024/09/26
  • なぜブラウザエンジンは 1 つではダメなのか? または Ladybird への期待 | blog.jxck.io

    Intro Ladybird は、他のブラウザエンジンをフォークせず、企業との取引に頼らず、寄付だけで作ることを宣言した新しいブラウザエンジンだ。 Ladybird https://ladybird.org/ これがいかに価値のある取り組みなのか、Web を漫然と眺めてきた筆者による N=1 の妄言を書いてみる。 ブラウザエンジンとは ブラウザは、「ブラウザ UI」と「ブラウザエンジン」と、大きく二つの構成要素に分けて考えることができる。 ブラウザエンジンとは、いわゆる Web 標準の技術を片っ端から実装した、ブラウザの土台となるものだ。 ビルドすれば、入力した URL からネットワーク経由でリソースを取得し、パースしてレンダリングして表示できる。そのための IETF RFC や WHATWG HTML や ECMAScript が実装されている、標準技術の結集だ。 その上に、例えばタブを

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    kyaido 2024/07/06
  • Reverse HTTP Transport が描く新しい Web サービスデプロイ構成 | blog.jxck.io

    Intro IETF の httpbis で、Reverse HTTP Transport という仕様が提案されている。 Reverse HTTP Transport https://www.ietf.org/archive/id/draft-bt-httpbis-reverse-http-01.html この仕様は、Origin サーバの前に何かしら Intermediaries (Loadbalancer, Reverse Proxy, CDN etc)があるのが一般的な現代の Web サービス構成において、非常に革新的なアイデアを取り入れたプロトコルと言える。 まだ v01 という初期段階ではあるが、発想が非常に面白かったので、読書メモを残す。 登場人物 ベースとして HTTP の話にはなるが、登場人物が多いため Client/Server という「相対的な役割」で話をすると、紛らわ

    Reverse HTTP Transport が描く新しい Web サービスデプロイ構成 | blog.jxck.io
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    kyaido 2024/05/15
  • 令和時代の API 実装のベースプラクティスと CSRF 対策 | blog.jxck.io

    Intro CSRF という古の攻撃がある。この攻撃を「古(いにしえ)」のものにすることができたプラットフォームの進化の背景を、「Cookie が SameSite Lax by Default になったからだ」という解説を見ることがある。 確かに、現実的にそれによって攻撃の成立は難しくなり、救われているサービスもある。しかし、それはプラットフォームが用意した対策の質から言うと、解釈が少しずれていると言えるだろう。 今回は、「CSRF がどうして成立していたのか」を振り返ることで、当にプラットフォームに足りていなかったものと、それを補っていった経緯、当にすべき対策は何であるかを解説していく。 結果として見えてくるのは、今サービスを実装する上での「ベース」(not ベスト)となるプラクティスだと筆者は考えている。 CSRF 成立の条件 例えば、攻撃者が用意した attack.examp

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    kyaido 2024/04/27
  • Apple によるブラウザエンジン規制の緩和 | blog.jxck.io

    Intro 以前から騒がれていた Apple によるサイドローディング周りの緩和について、正式な情報公開があった。 Apple announces changes to iOS, Safari, and the App Store in the European Union - Apple https://www.apple.com/newsroom/2024/01/apple-announces-changes-to-ios-safari-and-the-app-store-in-the-european-union/ ストアやペイメントの緩和もあるが、ここでは WebKit に関する部分だけを抜粋し、どのような条件があるのかをまとめておく。 筆者が公開情報を読んで解釈したものなので、内容は保証しない。 前提 iOS/iPadOS に入れられるブラウザには、WebKit を用いる必要があ

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    kyaido 2024/01/29
  • なぜ HTML の form は PUT / DELETE をサポートしないのか? | blog.jxck.io

    Intro 10 年ほど前に同じことを調べたことがある。 なぜ html の form は PUT / DELETE をサポートしないのか? - Block Rockin' Codes https://jxck.hatenablog.com/entry/why-form-dosent-support-put-delete 当時は全くの素人で、素人なりに調査はしたが、ほとんどが推測の域を出ない結論だった。 この問題についてあらためて記す。 仕様策定の経緯 表題の通り、<form> の method には GET と POST しかサポートされていない。HTTP には他にも PUT や DELETE といったメソッドもあるのに、なぜサポートされていないのかという疑問から始まった。 仕様が決定した経緯は、以下に残っている。 Status: Rejected Change Description:

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    kyaido 2023/11/28
  • ブラウザでリロードしながらキャッシュの挙動を確認してる全ての開発者へ | blog.jxck.io

    Intro こういうタイトルを付けるのはあまり好きではないが、あえてこのようにした。 「ブラウザでキャッシュがヒットしない」 以下は、Web における Caching の FAQ だ。 サーバで Cache-Control を付与したのにキャッシュがヒットしない サーバで ETag を付与したのに If-None-Match が送られない サーバで Last-Modified を付与したのに If-Modified-Since が送られない 先日も、筆者が書いた MDN の Cache セクションで「記述が間違っているのでは?」と同様の質問を受けた。 Issue about the Age response header and the term "Reload" · Issue #29294 · mdn/content https://github.com/mdn/content/iss

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    kyaido 2023/11/06
  • Cookie Store API による document.cookie の改善 | blog.jxck.io

    Intro JS から Cookie を操作する document.cookie の改善を目的とした Cookie Store API についてまとめる。 document.cookie document.cookie は、ブラウザの API における代表的な技術的負債の一つと言える。 HTML Standard https://html.spec.whatwg.org/multipage/dom.html#dom-document-cookie的な使い方は以下だ。 document.cookie = "a=b" console.log(document.cookie) // a=b まず、この API の問題を振り返る。 同期 API 最も深刻なのは、I/O を伴いながら、同期 API として定義されているところだ。 この API は古くから実装されているため、I/O は非同期 A

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    kyaido 2023/06/21
  • 誇りを被った仕様の針に意図を通す | blog.jxck.io

    Intro Interop 2022 の目覚ましい成果の一つとして :has() の存在がある。 これまでの CSS の限界を突破する、革新的な仕様であり、多くの開発者が期待を寄せる機能の一つだろう。 こうした仕様策定の裏には、必ずと言って良いほど互換性の問題がつきまとい、時にそれはそこまでの作業の蓄積を無に帰すレベルで影響を与える場合がある。 一方それらは Web 開発者が使う時点では解決されており、基的に気にされることはない。 だからといって、気にする必要がないわけではない。ということを象徴する事件が、今回も裏で起こっていた。 jQuery と :has() :has() は、従来の CSS Selector の常識を変え、子の状態を元に親をクエリすることが可能となった。親から子を見る場合と比べて探索範囲が爆発的に増えるため、非常に実装が難しいとされていた。 Igalia の詳細な調

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    kyaido 2023/03/01
  • 次世代 CSS 仕様が与えるコンポーネント時代の Web への影響 | blog.jxck.io

    Intro SPA の隆盛で進化したフロントエンドライブラリによって生み出された「コンポーネント」という資産は、それを View 層の最小単位として扱うエコシステムにその重心をずらした。 近年の Web 開発は、虫いのテンプレートエンジンにデータをはめ込む方式から、デザインシステムにカタログされたコンポーネント群に、API から取得したステートを流し込み、それらを「いつ、どこで、どう」レンダリングするかという課題への最適解を、各位が模索するフェーズとなっている。 コンポーネントを敷き詰めるコンテナ側の設計は、Flexbox および Grid の登場によるレイアウトの進化が手助けしたところも多いにある。しかし、「ページ」を前提に設計された CSS は、「コンポーネント」を前提にした設計に移行するうえで、ミッシングピースが多かった。 現在、提案/実装が進んでいる CSS の新機能群には、この

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    kyaido 2023/01/21
  • Navigation API による「JS での画面遷移」と SPA の改善 | blog.jxck.io

    Intro 従来の History API を改善する Navigation API の仕様策定と実装が進んでいる。 これは、 History API の使いにくかった部分を補うだけではなく、「JS で画面遷移をする」という現状のミッシングピースに取り組み、 SPA が抱える多くの問題だけでなく MPA すら改善する可能性がある。 この API の目的と仕様を解説しつつ、実装のメモを残す。 画面遷移と SPA の軌跡 Web は HTML の取得と描画を繰り返す、画面遷移(Navigation)を前提としたアーキテクチャ(のちに SPA からの逆算で MPA と呼ばれる)が基であり、ブラウザなどの実装もそれに最適化されている。 一方「アプリケーション」の設計手法をそのまま Web に持ち込んだ SPA は、この Navigation によってもたらされる UX の低下を防ぐ部分がある一方

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    kyaido 2022/05/24
  • Web のセマンティクスにおける Push と Pull | blog.jxck.io

    Intro 筆者は、 Web のセマンティクスに対する実装の方針として、大きく Push 型の実装 と Pull 型の実装 があると考えている。 もっと言えば、それは実装方法という具体的な話よりも、開発者のセマンティクスに対する態度を表現することができる。 この話は「Push よりも Pull が良い」などと簡単に切り分けられる話ではない。 「自分は今 Push で実装しているのか、 Pull で実装しているのか」この観点を意識するかしないかによって、セマンティクスに対する視野が広くなり、その応用として、たとえば今自分が行っている実装が、将来の Web においてどのような互換性の問題を生じるかなどを想像できるようになるだろう。最近問題になる Ossification を、こうした視点の欠如の結果とみることもできる。 (エントリでの Ossification は、一般に言われている Pro

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    kyaido 2021/12/10
  • mouseover 中に表示される DOM のデバッグ | blog.jxck.io

    Update 2024-03-30: Chrome 123 から "Emulate a focused page" が追加された。 これを用いれば良いため、以降の全ての方式は古くなった。 Apply other effects: enable automatic dark theme, emulate focus, and more https://developer.chrome.com/docs/devtools/rendering/apply-effects#emulate_a_focused_page マウスが乗ってないと出ない UI も、そこに Tab などでフォーカスを移し、その状態で Dev Tools の "Emulate a focused page" を有効にすれば良い。 Intro 先日、後輩が「mouseover 中にしか表示されない DOM のデバッグ」に手こずっ

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    kyaido 2021/08/25
  • Cross Origin iframe からの alert/confirm/prompt 呼び出しの無効化 | blog.jxck.io

    しかし、実際に M92 がリリースされてからは、この機能が壊れたことによる影響が多数報告されていたため、実装者が想定していた以上に影響はあったといえるだろう。 他のブラウザの反応 実際にロールアウトしたのが Chrome/Edge であったため、いつものように「また Google が勝手にやっている」と思う人もいるようだが、実際には他のブラウザも Positive を表明している。 Firefox: https://github.com/whatwg/html/issues/5407#issuecomment-606417807 Safari: https://github.com/whatwg/html/issues/5407#issuecomment-760574422 また、この合意が取れているため、既に仕様にもマージされている。 Add early return to JS dia

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    kyaido 2021/08/09
  • 本サイトの AMP 提供の停止とここまでの振り返り | blog.jxck.io

    Intro 前回の記事で、奇遇にもサイトの AMP 対応を落とすことになった。しかし、そうでなくても AMP をどこかでやめることは考えていたため、きっかけの一つが SXG 対応になったのは、順当な流れだと筆者は感じている。 これは AMP がなぜ始まり、なぜトーンダウンしつつあるのか、そしてこれからどうなっていくのか、という流れをまとめるいい機会でもある。 その過程で生み出され、サイトでも検証を続けてきた Performance Timing API, Core Web Vitals, Signed HTTP Exchange 、そして今構想されている Bento AMP などを踏まえ、一連の流れを覚えている範囲で記録としてまとめておく。 ソースは筆者の主観であり、眺めてきた体感を mozaic.fm の Monthly Web などで話してきたものがベースなので、信頼性や正確性は期

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    kyaido 2021/06/27
  • Non AMP SXG による Prefetch 対応と AMP 提供の停止 | blog.jxck.io

    Intro サイトを (Non AMP) SXG に対応した。 これにより、 Google のモバイル検索では、結果を表示した時点でこのサイトの SXG が Prefetch され、結果を選択したら Cache から素早く表示されつつ、 アドレスバーにもサイトのものとして表示される。 この、 Non AMP SXG 対応にあたって、サイトの AMP の提供も停止することになった。 移行の作業ログと、関連する流れについて記す。 (Non AMP) SXG SXG については過去に解説した。 WebPackaging の Signed HTTP Exchanges サイトでは AMP SXG に対応しており、 Google Search からの AMP ページへの遷移には SXG が取得され、サイトのドメインが表示される。 AMP SXG 対応 今年の 4 月に、 AMP だけでなく

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    kyaido 2021/05/30
  • IE11 サポート終了の歴史 | blog.jxck.io

    Intro IE11 が役目を終えていく流れを記録として残す。特に MS からのアナウンスや、それに準じた各サービスの反応、特に IE サポート終了アナウンスをまとめることで、 IE11 というブラウザがどのように終了していったのかのを記録することを目的とする。 もともとは Google Docs にまとめていたものである。 日付はアナウンスの公開日 サポート終了日ではない サポート終了日も書いておけばよかったけど今からやり直す気力はない、、 赤字 は MS 関連もしくはサポート終了の影響が大きそうなアナウンス Windows における IE11 自体のサポート終了については以下を参照 https://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1503/11/news134.html できればある程度の結論が出るまでこのエントリを更新していきたい 追加リクエスト

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    kyaido 2021/05/13
  • Public Suffix List の用途と今起こっている問題について | blog.jxck.io

    Intro Public Suffix List (PSL) は、現在の Web プラットフォームの一端を支えている非常に重要な要素だ。 実はこれが、少数のボランティアにより GitHub でメンテナンスされた、単なるテキストリストであることは、あまり知られていないかもしれない。 最近、このリストへの追加リクエストがあとを絶たず、問題になっている。 そもそも PSL とは何であり、今どのような問題が起こっているのかについて解説する。 Public Suffix List とは何か PSL を解説するには、まず関連する用語について整理する。 Top Level Domain (TLD) 例えば、このブログのドメインは blog.jxck.io であり、これは筆者が取得したドメイン jxck.io のサブドメインだ。 jxck.io は、 .io という TLD のサブドメインを販売しているレ

    Public Suffix List の用途と今起こっている問題について | blog.jxck.io
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    kyaido 2021/04/21
  • Web Font のメトリクス上書きによる CLS の改善 | blog.jxck.io

    Intro WebFont を読み込む際に、取得完了までのラグを、システムが持つフォールバックフォントで代替する場合がある。 このとき、フォールバックフォントと読み込んだ Web フォントで、高さに関する情報が異なる場合、 Layout Shift が発生してしまう。 これを防ぐ方法として、 CSS からフォントメトリクスの上書きを行う仕様の提案が行われているため、サイトへの適用を目指し検証を行った。 なお、この仕様は Layout Shift ではなく、単純にテキストレイアウトスタイル用途での利用も考えられるが、そこはスコープ外としている。 Font metrics override これらの値を @font-face で指定する。 @font-face { font-family: "helvetica-override"; src: local("Helvetica"); asce

    Web Font のメトリクス上書きによる CLS の改善 | blog.jxck.io
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    kyaido 2021/02/27