ブックマーク / totb.hatenablog.com (12)

  • [グラフ]増えない賃金 - Think outside the box

    就業者数は過去最高で完全失業率も1980年代後半の水準まで低下してきましたが、 totb.hatenablog.com 賃金(現金給与総額)の伸びは依然として緩慢です。*1 フルタイム換算平均賃金(PPP)をOECD主要国と比較します。 金融危機の1997年→2016年は唯一のマイナスで、 世界金融危機の2007年→2016年も南欧の劣等生と大差ありません(ギリシャは別格)。 増える就業者と増えない賃金を繋いでいるのが、好調な企業業績です。 ウォーレン・バフェットは資家(投資家)が階級闘争に勝利したと言っていましたが、 Warren Buffett: "There’s been class warfare for the last 20 years, and my class has won" http://t.co/a5haX6LF via @ThePlumLineGS — Washi

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  • サービス業の低労働生産性と裏切られた勤勉革命 - Think outside the box

    生産性部の「生産性レポート Vol.7 産業別労働生産性水準の国際比較」の分析(⇩)のうち、 サービス産業においては、運輸(44.3%)、卸売・小売業(38.4%)、飲宿泊(34.0%)といった経済に占めるシェアの大きな産業で日米格差が極めて大きいことも明らかとなった。 小売業を中心に考察します。 日を代表する小売業のセブンイレブンの業態はコンビニエンスストアですが、コンビニエンスストアの従業員1人当たり販売額は他業態よりも少ないのが特徴です。 一方、売場面積1㎡当たり販売額では首位になっています。 コンビニエンスストアの競争力は「1人当たり」ではなく「単位面積当たり」にあることが分かりますが、これから想起されるのが江戸時代の「勤勉革命」です。*1 近世日の経済社会 作者: 速水融出版社/メーカー: 麗沢大学出版会発売日: 2003/04メディア: 単行 クリック: 2回この

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  • 日本の経営者は「有能」 - Think outside the box

    デービッド・アトキンソンが日の経営者を「奇跡的とも言えるほど無能」と酷評していますが、果たしてそうでしょうか。 【日は、「無能な経営者」から改革するべきだ】 アトキンソン氏「働き方改革よりも急務」 : https://t.co/My8bnrQffs #東洋経済オンライン — 東洋経済オンライン (@Toyokeizai) 2018年3月21日 以下、「日の経営者は有能」であることをディベート的に論証します。 「日がこの二十数年間、経済成長で他国に置いてきぼり」をくらったことについてのアトキンソンの分析は的確です。 そして、価格を引き下げるために社員の所得を減らすという暴挙に手を染める一方、企業としての利益を着々と貯め込んだのです。利益は増えているのにGDPが増えていないということは、経営者は社員の給料を削って利益を増やしたということです。その一部は外資系投資家に渡っていることを考え

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  • 新自由主義の優等生・日本の転落 - Think outside the box

    この記事(⇩)を基に、日経済について考察します。 [ビジネスオンライン]“いま”が分かるビジネス塾:トヨタが販売車種を半数に絞る理由 https://t.co/adnbNS1HZx — ITmedia (@itmedia) 2017年11月1日 クルマの価格は20年間で1.7倍に値上がりしているわけだが、この間、日人の給料はほとんど上昇していない。 現在の日人の購買力では、クルマという商品はかなりの高級品となっており、会社での出世に合わせて、次々に買い替える商品ではなくなっている。 総務省「消費者物価指数」では、総合、自動車、サービスのすべてが1990年代後半から横ばいです。*1 アメリカでも新車価格は日と同じ頃から横ばいですが、サービスと総合は上昇を続けています。 日米の物価動向の違いは、サービスと財の相対価格に表れています。通常、生産性上昇率の高い財部門よりも、生産性上昇率の低

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  • 日本企業は日本人労働者を安く買い、外国企業を高く買う - Think outside the box

    の賃金が抑制されるようになった経緯を、内閣府「国民経済計算*1」と財務省「法人企業統計*2」で確認します。 経済全体の労働生産性の指標として就業者1人当たり実質国内総生産、賃金水準の指標として雇用者1人当たり賃金・俸給を用います。 1980年代は賃金が生産性とほぼ同率で増加。 1990年のバブル崩壊後、生産性が停滞するが賃金は増加を続ける。 1997年以降、賃金が低下して生産性とのギャップが縮小に向かう。 2001年にギャップが解消するが、その後も賃金は低下。 賃金と生産性の比(≒単位労働コスト)です。 バブル崩壊後、割高になっていた単位労働コストが1997-98年を境に急低下しています。現在の賃金が「あるべき水準」より約2割ディスカウントされていることも示唆されます。 1997-98年の金融危機が、火事場泥棒的な賃下げや非正規雇用化を可能にしました。 りそな銀行への公的資金注入によっ

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  • 「人口減少」と嘆く前に知っておきたい現実的な話 - Think outside the box

    社会学者の赤川学が当ブログと同じようなことをインタビューで語っているので、過去記事の繰り返しになりますが検証します。 前編の非婚化のメカニズム解説は概ね妥当です。 「私たちのまわりに“いい男”がいない理由」を社会学の先生に聞いてきました|ウートピ https://t.co/74Laa3vFnv #wotopi #いい男 #理想 #結婚 #婚活 @wotopinews — ウートピ (@wotopinews) 2017年4月11日 これまで私たち社会学者の間では、女性はみんな「上昇婚」を目ざすものだと考えられてきたんです。 Cultural universalである女の上昇婚志向*1は、多くの社会学者が主張するような「社会的に作られた」ものではなく、自分と子供を養う男*2を確実にゲットするために「自分未満のスペックの男は“いい男”と認識しない」とhard-wiredされたものと考えられます。

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  • [グラフ]東京都の人口~構造改革とは日本の「周辺」化 - Think outside the box

    世界システムに深く組み込まれた国では、中心都市への人口集中が進むということなので、 世界システム論講義: ヨーロッパと近代世界 (ちくま学芸文庫) 作者: 川北稔出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2016/01/07メディア: 文庫この商品を含むブログ (8件) を見る ヘゲモニー国家の首都、つまり世界のメトロといえるような都市には、決まって大きなスラムが成立することになる。・・・・・・ヘゲモニー国家の首都は福祉の水準が高いことと、そこには世界の富と財が集中するため、いわゆる「都市雑業」のたぐいや港湾労働の需要がきわめて高くなるからである。 これと同時に、「周辺」諸国においても、首都への異様な人口集中がみられるようになる。・・・・・・近代世界システムは、その作用によって、「中核」「周辺」それぞれの地域の中心都市に人間を集中させたのである。 東京都の人口が全国人口に占める割合の推移を見ま

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  • Brexit~「極右」vsネオリベ&リベラル連合 - Think outside the box

    トピック「イギリス」について イギリスの国民投票の結果に対して、イギリス以外の国々でもエリートが大騒ぎしているようです。 business.nikkeibp.co.jp この決定はまず、6月24日のポンド暴落が象徴するように、英国経済にとって激震となる。‥‥同国はスイスやノルウェーのようにEUと交渉して、少なくとも関税廃止などの利点を維持しようとするだろう。 しかし、イギリスはユーロは導入していない上、シェンゲン協定にも参加していません。スイスやノルウェーと同じ立場になるだけで、経済が大混乱を来すでしょうか(両国に比べて所得水準が低いのは弱みですが)。スウェーデン、フィンランド、オーストリアもEU加盟は1995年と比較的最近ですが、加盟によって飛躍的に経済力が高まったようには見えません。*1 イギリスの財務省は、EU離脱によって大きな経済損失が発生するとの試算を発表していますが、日の財務

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  • 緊縮の「主犯」と本当の"Japan's trap" - Think outside the box

    賃金の長期低落傾向が続いています。「はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざり」の一億総啄木化です。 このような事態になってしまった原因は、 日銀行の金融緩和不足(←主にリフレ派による批判) 政府の消費税率引き上げ にあるとして、日銀 and/or 政府を批判する人が多くいます。 しかし、それよりも「主犯」にふさわしい部門が存在します。下のグラフは、その部門の資金過不足の対GDP比です(統計分類が不連続)。 仮にこれが政府部門で、「1990年代以降、大幅な緊縮財政に転じ、財政黒字を定着させた」ことを示しているとすると、「景気低迷の主犯は緊縮財政政策」と誰もが判断するでしょう。ユーロ残留のために緊縮財政を余儀なくされているギリシャのようなものです。 あるいは、これが海外部門で、「化石燃料価格高騰のために経常収支が黒字から赤字に転落した」ことを示しているとすると、「景気低迷の主犯は輸入増大に

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  • 安倍首相の「お願い」 - Think outside the box

    2014-12-26 安倍首相の「お願い」 安倍総理大臣が、企業経営者に儲け還元を「お願い」したそうです。 もうけ還元をお願いする…首相と日銀総裁、経団連会合で:朝日新聞デジタル もうけ還元をお願いする…首相と日銀総裁、経団連会合で:朝日新聞デジタル 安倍首相、円安メリットある企業に賃上げや下請け配慮要請 | Reuters 安倍首相、円安メリットある企業に賃上げや下請け配慮要請 | Reuters 日銀総裁が賃上げなど収益還元求める、企業にも「メリット」 | Reuters 日銀総裁が賃上げなど収益還元求める、企業にも「メリット」 | Reuters  企業経営者に対し、経済の好循環の実現には「高い収益をあげている企業が積極的に収益を使っていくことが求められている」と指摘。デフレ下の「縮小均衡」の経済と、物価2%の「拡大均衡」の経済とでは「企業経営のルールブックが変わる」とし、デフレ脱却

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  • 日本経済に迫り来る「1945年」 - Think outside the box

    2014-08-08 日経済に迫り来る「1945年」 今年上期(1~6月)の経常収支が赤字に転落しました。 経常収支6月は5カ月ぶり赤字、上半期赤字は85年以降で最大  (ロイター) 6月経常収支は5カ月ぶりに赤字転化-輸出低調続く、輸入増加  (Bloomberg) 下げ止まり感は出てきたものの、東日大震災後の貿易収支の悪化が響いています。 貿易収支の悪化については、【日経済へのトリプルパンチ~燃料高・大震災・アップル】で 鉱物性燃料価格の高騰 東日大震災後の企業の海外シフト エレクトロニクス産業等の国際競争力の喪失 を主な要因として挙げました。2.と関連する直接投資は、高水準を維持しています。 貿易収支の悪化の輸出側の要因は、円安にもかかわらず輸出数量が伸び悩んでいることですが、その背景には2.と3.があります。戦後の日経済を支えてきた「強い製造業」ですが、ミッドウェイ海戦後

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    kybernetes
    kybernetes 2014/08/09
    製造業からシフトできなかったのが問題
  • 「無敵の人」が増加する脅威 - Think outside the box

    数年前に、秋葉原やマツダ社工場の無差別殺傷事件*1などについて、知人と話したことがあります。 これらの事件の共通項は、いわゆる「負け組の男」が犯人であることです。その時の会話では、犯行に至る心理を、 犯人にとっては生きていくことそのものが苦痛。 苦痛から逃れるために死を願うようになる。 「一方的敗者」として死ぬことが悔しいため、自分を苦しめた「敵」に一太刀浴びせてから死にたい、と考える。 しかし、敵は「社会」という漠然としたものであるため、代わりに「社会でうまくいっている人々」を敵と(無理やり認識)して攻撃する。 ではないかと分析しましたが、「黒子のバスケ」事件の犯人の告白がその分析と合致することに驚いています。 Yahoo!ニュースで記事を公開しました。 「黒子のバスケ」脅迫事件の被告人意見陳述全文公開1(篠田博之)- Yahoo!ニュースhttp://t.co/9DWHXrYVA3

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