ブックマーク / shorebird.hatenablog.com (3)

  • 書評 「社会正義」はいつも正しい - shorebird 進化心理学中心の書評など

    「社会正義」はいつも正しい: 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて 作者:ヘレン・プラックローズ,ジェームズ・リンゼイ,Helen Pluckrose,James Lindsay早川書房Amazon 書はアメリカのアカデミアで吹き荒れる行き過ぎたポリコレ,アイデンティティ・ポリティクス,社会正義運動,キャンセルカルチャーがどのような思想的な流れの上に発生したものか,代表的な議論はどのようなものか,そしてこれに対抗するにはどうすればいいのかを語るになる.著者たちはこれらの運動の基礎にあるのは1970年代に一世を風靡し,その後その非生産性とシニカルさから衰退していったと思われていたポストモダニズムにあるのだと喝破し,詳しく解説してくれている.著者は第2のソーカル事件(不満スタディーズ事件)の首謀者でもある数学者のジェームズ・リンゼイと評論家のヘレン・プラックローズ.原題

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  •  「Uncharted」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    Uncharted: Big Data as a Lens on Human Culture 作者: Erez Aiden,Jean-Baptiste Michel出版社/メーカー: Riverhead Books発売日: 2013/12/26メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 書はハーバード出身の2人の若手研究者の探求物語だ.2005年,ハーバードの学部学生であったエイデンとミシェルは漠然と文化歴史的な変化に興味を持っていた.そしてノヴァクやピンカーの講義に影響を受けて進化的な視点,思考方法を身につけ,ビッグデータを文化変化のリサーチに応用する方法を思いつき,それを実践していくのだ.彼等は自分たちをCulturomics(文化についての-omics,omicsにはビッグデータを扱うという趣旨を込めているそうだ)のリサーチャーだと定義している. 冒頭は,ア

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  •  「言語が違えば,世界も違って見えるわけ」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    言語が違えば、世界も違って見えるわけ 作者:ガイ ドイッチャーインターシフトAmazon 書は言語学者ガイ・ドイッチャーによる「言語がヒトの思考に影響を与えているか」という問題,いわゆるサピア=ウォーフ仮説の弱いバージョンについてのである.原題は「Through the Language Glass: Why the World Looks Different in Other Languages」 この問題は,私の理解では,以下のような状況だ.最初「言語こそが思考を構成する」というサピア=ウォーフ仮説の強いバージョンが主張され,一部の哲学者や文化相対主義者たちが飛びついたのだが,数々の証拠から否定された.次に「言語は思考に影響を与えている」という弱いバージョンが主張されるようになった.そしてこれについて様々なリサーチが行われ,論争が繰り広げられ,少なくとも何らかの影響があることはほぼ

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