日本発の宇宙スタートアップ企業「ispace(アイスペース)」が挑んだ、民間企業として初の月面着陸。2022年12月11日に打ち上げられた月面着陸船は、日本時間4月26日未明に着陸体制に入ったが、その後通信が途絶えた。詳しい原因を解明すべく、解析を進めているという。 今回の挑戦に至るまでには、長く険しい道のりを歩んできた。ispaceの前身は、合同会社「ホワイトレーベルスペース・ジャパン」。オランダの「ホワイトレーベルスペース」の日本支社として2010年に設立され、日欧チームで、月面探査レース「Google Lunar XPRIZE(グーグル・ルナ・エックスプライズ)」の優勝を目指していた。日本はローバー(月面探査車)を、欧州はランダー(月着陸船)を製作するという役割分担をしていた。 しかし2013年、欧州のチームがレースから脱退することになり、ホワイトレーベルスペース・ジャパンは組織変更