医療者と患者のコミュニケーション:ヘルスリテラシーを手がかりにして 通常の医療の場でも、患者さんの「ヘルスリテラシー」が薬の飲み方やセルフケアに際して様々に影響していることは多くの医療者が経験していることです。それらは「誤解」の場合もありますし、「思い込み」の場合もあります。テレビや新聞、雑誌のニュース、そしてインターネットで見つけた情報の「うのみ」も少なくありません。 統合医療の扱う対象では、通常の医薬品よりも多様な、そして信頼性に問題のある情報が、所在のはっきりしない主体から発信される傾向があります。不安な気持ちを抱えている患者さんは、それらの情報に振り回されています。そのような患者さんに、どのようなコミュニケーションが適切かは、まだ一定の見解に至ってはいません。 ここでは現在、提案されている「ヘルスリテラシー」の評価法を手がかりにして、患者さんの「ヘルスリテラシー」を意識したコミュニ