過労死をはじめとする労働問題は、伝染病をどう防ぐかという問題と似たようなところがあると思う。 未知の伝染病が流行ったとしたら、三種類の専門家が必要になる ウィルスの性質をつきとめる生物学者 発症してしまった患者を治療する医者 感染経路をつきとめ、空港などで感染防止策を考える人 この三者は情報交換などで協力すべきことも多々あるが、基本的に違うパラダイムで動いているので、自分の領域外に口を出すのは混乱の元である。 私は労働問題とは、人々が労働というものをどう見るかというミームに、「選択肢はない」という悪いウィルスが感染した伝染病のようなものだと思っている。だから、次のような3種類の専門家が必要だと考えている。 A: 人々が労働をどのようにとらえているか研究し、どのようなウィルスが問題を発生させているかつきとめる人 B: すでに感染し発症してしまった問題に取り組む人、つまり今起きている労働争議に