「カミナリ様の付け入るスキが増している」――社会のIT化・ネットワーク化が進むにつれ、雷による異常電圧「雷サージ」の侵入経路が増え、被害は複雑で深刻になっている。対策は必須だが、100%安全と言い切れる対策はないのが現状だ。 国土交通省が所轄する「雷害リスク低減コンソーシアム」がこのほど、「雷害リスク低減普及セミナー」を秋葉原クロスフィールドで開き、雷害の実態と対策を話し合った。 雷による被害は、減った分野と増えた分野がある。減った分野は、電源だけで作動する家電などだ。メーカーによる機器側の雷対策が進んだ上、電力会社の対策も進化し、落雷による停電の回数も減ってきた。 被害が増えているのは、電話やファクス、ネットにつないだPCといったネットワーク機器だ。電源線と通信線につながっており、片方で対策をしていてももう片方からサージが入り込んで壊れてしまうことが多いという。IT化が進み、ネットにつな