「もし市役所にこんなトイレがあったら、“セクハラ”だと騒がれますよ」。先月27日に開かれた京都府亀岡市議会の中学生議会で、大成中(同市大井町)の生徒がトイレの改善を求めて桂川孝裕市長を追及する一幕があり、市教委は急きょ対応策を講じることになった。 校舎は鉄筋コンクリート2階建てで、1983年3月に建設。各階に生徒用トイレが計3カ所あり、女子生徒はすべて男子用トイレの前を通って、女子用に行く必要がある。男子用の間口は約1メートルと広く、女子からは男子の用を足す姿が丸見え。男女双方から「恥ずかしい」という声が上がっていた。 質問に立った生徒は、3年吉田瑞穂さん(15)、松田燎さん(14)と2年馬渕琳平さん(14)の3人。普通に現状を訴えても「財政難」で却下されるとみて、作戦を練った。最初の質問で改修を強く要望したが、予想通り前向きな答弁は得られず、松田さんが再質問。傍聴の市議や市職員に共感して
京都市内最古級とされた川井家住宅。市がマッチング制度などを通じて解体を防ごうとしたが実現しなかった(京都市中京区) 京都市内で最古級とされる町家「川井家住宅」が8月末、解体された。京町家保全継承条例を受け、市は具体策の柱として掲げるマッチング制度の活用で建物の保存活用を目指したが、早くもつまずいた。町家を持つ業者や元所有者は、支援の乏しさを強調。解体を事前に察知するための規制も対象範囲が一部に限られており、「かえって駆け込み的な解体が増えている」と指摘する声も上がっている。 ■京都市、公金支出に応じず 市は、条例で町家を解体する場合は1年前までに所有者が市に届け出ることを今年5月から義務付けた。義務化と同時期に運用を始めたマッチング制度を組み合わせ、保全を図る構えだ。マッチングでは、市に登録した不動産や建築などの団体が、所有者らに利用希望者や活用案を紹介し、売却や賃貸を促す。条例の義務化前
通路から男子用便器が丸見えとなっている大成中のトイレ。生徒の訴えで改善されることになった(亀岡市大井町) 「もし市役所にこんなトイレがあったら、“セクハラ”だと騒がれますよ」。先月27日に開かれた京都府亀岡市議会の中学生議会で、大成中(同市大井町)の生徒がトイレの改善を求めて桂川孝裕市長を追及する一幕があり、市教委は急きょ対応策を講じることになった。 【「開かずのトイレ」期間限定で公開】 校舎は鉄筋コンクリート2階建てで、1983年3月に建設。各階に生徒用トイレが計3カ所あり、女子生徒はすべて男子用トイレの前を通って、女子用に行く必要がある。男子用の間口は約1メートルと広く、女子からは男子の用を足す姿が丸見え。男女双方から「恥ずかしい」という声が上がっていた。 質問に立った生徒は、3年と2年の生徒3人。普通に現状を訴えても「財政難」で却下されるとみて、作戦を練った。最初の質問で改修を強く要
室町時代にまで起源をさかのぼれ、専門家が重要文化財級と評価していた京都市内最古級の町家「川井家住宅」(中京区西ノ京)が解体され、消失したことが26日までに分かった。市は京町家保全継承条例を昨年に施行し、マッチング制度などを今年5月から導入して町家解体を防ぐ施策を強化してきたにも関わらず、貴重な町家の消失を止められなかった。 川井家は上京区の北野天満宮に仕えた「西京神人(にしのきょうじにん)」の子孫とされ、中世の文書にも名前が出てくる。同家住宅は木造平屋建てで、洛西から丹波に多い農家型住宅の特徴を持ち、応仁元(1467)年に建てられたとの伝承があった。 京町家に詳しい京都府立大の大場修教授や町家関連の調査によると、正徳年間(1711~16年)に造り替えられた後、文政13(1830)年に増築されるなど、江戸時代に大改造されたという。今夏に解体されるまで残っていた建物は応仁元年の建築ではないとみ
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