食べ物で演奏する時代がもう目の前まできている 2019年10月中旬。筆者のタイムラインに突如、「寿司」をまるで楽器のように使って電子音を鳴らすという、凄まじく画力の強い動画が流れてきた。 上記の動画をご覧になればお気付きの通り、寿司そのものに仕掛けがあるわけではなく、皿に描かれた装飾にこそ、音が鳴る秘密が隠されている。 筆者はガチガチの文系なので、この時点で詳しい原理はわからないものの、金属部分がセンサーとして電気を通し音が鳴るというのは、とりたてて目新しい仕組みではなさそうだ。 しかし、その原理のシンプルさに反して、これまで「楽器」や「食器」へ抱いていた固定観念や、「食べ物で演奏して(=play=遊んで)はいけない」というタブーを侵してしまう危うさなど、考えれば考えるほど、この皿を取りまく複雑性は浮かび上がってくる。 これは一体、先鋭的な「現代アート」作品なのか? それとも、早すぎた「未