ツインボーカル+ギターという特異な編成で2005年に結成し、地道なライブ活動とインターネットを最大限に利用した戦略でジワジワとその音楽性を世に広めてきたabsorb。そんな彼らの知名度を一気に高めたのは、2008年2月にニコニコ動画上にアップされた、ボーカロイド・初音ミクをフィーチャーしたオリジナル楽曲「桜ノ雨」だった。同曲はその後、楽曲本来の魅力により実に119校もの学校で卒業ソングとして合唱され、結果、バンドをメジャーデビューへと導くこととなる。 いわばバーチャルとリアルを自在に行き来する稀有な活動形態。その根幹には果たして彼らのどんな狙いが込められているのだろうか。そして、まもなくリリースされる1stアルバム「we walk abreast」に込めた思いとは。メンバー3人に訊いた。 取材・文/もりひでゆき ケータイ世代とCD世代をつなげる存在になりたい ──absorbはインターネッ