ノーベル賞メダルはアルフレッド・ノーベルを描いている(©ノーベルメディア。写真:アレクサンダーマフムード) 科学技術にとって平成の30年はどんな時代だったのか。少なくとも平成の終盤は悲観的な声が多かった。日本の論文数の停滞と中国の台頭など、地位低下が定量的に示されことがきっかけだ。調査の数字がマインドを冷やし、次の調査の数字を悪化させている。日刊工業新聞は平成の後期に11人のノーベル賞受賞者にインタビューした。彼らの言葉から令和の科学技術を探る。 科学技術立国へ 小林氏「反対の道だ」/梶田氏「何か示して」 「国は科学技術立国を目指すといいつつ、反対の道を歩んでいる」(小林誠高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授)。「少なくとも科学技術立国には向かっていない。日本はどんな国を目指すのか。もし科学技術でないなら、何かを示してほしい」(梶田隆章東京大学教授)。科学技術を代表する受賞者たちが厳しい