ロシア極東サハリン沖の石油・天然ガス開発事業のうち埋蔵量が最大とされる「サハリン3」で、大手商社の三菱商事と三井物産が権益を獲得することが有力になっている。 実現すれば、天然資源が乏しい日本にとっては、原油に比べ二酸化炭素(CO2)排出量が少ない天然ガスの安定調達につながると期待される。 「3」の主な鉱区の権益は現在、ロシア国営天然ガス会社「ガスプロム」が100%保有している。同社は、国際石油資本(メジャー)のロイヤル・ダッチ・シェルと共同開発する方向で採掘方法などを協議しており、これが合意に至れば、三菱商事と三井物産の参加が固まる。三菱、三井の2社は、合わせて20%超の権益を保有する「サハリン2」開発でシェルと協業の実績がある上、今後のサハリン開発にも共同で取り組むことで合意しているからだ。 「3」参加の公算が大きくなっていることを受け、三菱商事や三井物産などは、鉱区の近い「2」の