日本人の魚離れが止まらない。国民一人の一日当たりの魚と肉の摂取量は、二〇〇六年に初めて肉が魚を上回り、その後「肉食化」の傾向が拡大。肉を好む若者だけではなく高齢者でも魚離れが進んでおり、水産庁は消費拡大の取り組みに乗り出すことにした。 政府が二十五日に閣議決定した水産白書によると、国民一人の一日当たり摂取量は、二〇〇〇年には魚が九二・〇グラム、肉が七八・二グラムと魚が上回っていたが、一〇年には魚は七二・五グラム、肉が八二・五グラムと大きく逆転している。 年齢別にみても、二〇〇〇年と一〇年の比較で、子どもから高齢者まですべての年齢層で魚の摂取量が減少。水産庁は魚離れの一因を、「骨があって食べるのが面倒」「肉より割高」と感じる消費者が増えているためと分析する。