脳死と判定された6歳未満の男児からの臓器摘出手術が行われた富山大病院=富山市で2012年6月15日、小松雄介撮影 富山大病院(富山市)で、改正臓器移植法に基づき初めて脳死と判定された6歳未満男児からの脳死移植で、同病院がこの男児について、児童相談所に虐待の有無を照会したところ、個人情報であることを理由に、いったん回答を断られたことが関係者への取材で分かった。同法では18歳未満の臓器提供について、虐待がないことを条件としている。重要な確認手段である児相との連携がつまずきかけた形で、小児からの脳死移植での課題が浮かび上がった。【畠山哲郎】 同法で認められた15歳未満からの脳死移植は2例目だが、病院と児相の連携で問題が明るみに出たのは初めて。 男児は今年6月初旬、脳に十分な酸素が行かずに機能が損なわれる低酸素性脳症を発症。同月7日、主治医から「重篤な脳障害をきたしている」と告げられ、家族が臓器提