梶山弘志・経産相は13日の記者会見で、2030年に事業用太陽光発電の発電コストが原子力よりも安くなるという同省の諮問機関が出した試算について、「原子力は太陽光発電とそん色ない。太陽光発電はバックアップ電源を用意するコストも掛かる」と話し、原子力の位置づけを変えないことを強調した。試算では30年時の原子力の発電コストを11円台後半としたが、専門家は「廃炉費用を入れたら天文学的な数字になる」と語る。(オルタナS編集長=池田 真隆) 今回、試算したのは経産省内の総合資源エネルギー調査会の中にある「発電コスト検証ワーキンググループ」(座長・山地憲治・地球環境産業技術研究機構副理事長・研究所長)。発電コストは既存の施設を用いて試算したわけではない。2030年に新規で建設したと仮定してコストを算出した。 試算では、1kwh当りの原子力の発電コストは11円台後半だった。太陽光発電(8円台前半から11円台