北九州市八幡東区高見の板櫃(いたびつ)川で、片方の後ろ足がないツチガエル46匹が見つかった問題で、生態学などの専門家でつくる調査検討委員会(委員長・小野勇一九州大名誉教授、5人)の初会合が3日、市役所で開かれ、原因について「ヤゴに捕食された可能性が高い」との見解を示した。 市の調査によると、カエルに病気や寄生虫は見つからず、現場の放射線や水・土壌の化学物質の量も標準的だった。このため、委員らはいずれも原因となる可能性は低いと結論づけた。 会合では、▽現場の川で20センチ四方当たり20〜30匹のヤゴが見つかった▽米、英で後ろ足のないカエルが水生生物に捕食されたとする論文が発表されている――などが報告され、「オタマジャクシの後ろ足が出た段階で、ヤゴが食べた」とする見方が有力となった。委員会は今後、ヤゴによる捕食実験などを行い、原因の特定を目指す。