●MMTは自国通貨建て政府債務はデフォルトしないため、政府債務の増加は問題ないと説く理論。 ●提唱者のケルトン教授は日銀のMMT実証に言及、ただ国債買い入れで新規通貨は創出されず。 ●財政ファイナンスなどにより新規通貨の創出は可能だが日本では禁止、MMTは実現困難な理論。 現代貨幣理論(Modern Monetary Theory, MMT)とは、通貨発行権を持つ国では、自国通貨が自由に創出されるため、自国通貨建て政府債務の不履行(デフォルト)は生じないと説く理論です。したがって、この理論に基づけば、巨額の財政赤字を抱えている国でも、景気安定に必要ならば自国通貨建ての債務を更に増やし、インフラ投資などを行うべきということになります。 米国では、2018年11月に女性として史上最年少の米下院議員となったアレクサンドリア・オカシオコルテス氏がMMTを支持したことで、一気にMMTへの関心が高まり