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ブックマーク / yoghurt.hatenadiary.com (3)

  • (我が家の)ゼア・ウィル・ビー・ブラッド - 未来の蛮族

    ずっと、母方の祖父のことが好きではなかった。 そう言い切ってしまうのも実際とはやはり違っていて、より正確に表現するならば、好きだとか嫌いだとかいう以前の問題で、おれは祖父の生き方を全く理解することができなかった、と言うべきなのだろう。おれにとっての彼は、ほとんどエイリアンのようなものだった。たとえば、母方の祖父はかつて家庭にほとんどお金を入れることがなかったという。これで祖父が酒や博打に現をぬかす放蕩者であったなら、まだ人間的な理解を行う手だてもあったかもしれない。しかし、タチの悪いことに、実際の彼は非常に勤勉な男だった。日が昇る前に畑に出かけてゆき、日が落ちても月明かりの下で働く。それが祖父の生活であった。それほどまでに必死で働いていながら、家庭にはまるでお金を入れない。奇妙な生き方だ。 祖父はいったい何のために働いていたのだろう? 母の話によれば、祖父は畑仕事で得たわずかな利益の全てを

    (我が家の)ゼア・ウィル・ビー・ブラッド - 未来の蛮族
  • ほんとうにあった怖い風景 - 未来の蛮族

    ほんとうにあった怖い風景 - 未来の蛮族
  • おれたち秘境探検隊vol.1―東京の廃村― - 未来の蛮族

    幼児性の抜けきっていないおれは、傘を持つたびに自分を剣士だと錯覚してしまう。しかも、実際は幼児以下であるところのおれは、自分がどのような剣士であるのかさえもあやふやなままで、一歩ごとにサムライになったり、ナイトになったりする。もちろん、おれは剣士ではない。誰だって剣士ではない。しかし、傘を持ったときでさえ剣士になれないような石ころ野郎に、いったい何の用があるというのだろうか。少なくともおれはそんな人間には興味がない。 そんな事ばかり言っているから、おれの周りからまともな人間がどんどん離れていってしまったのだろう。今では、視界に入るのは妙ちきりんな人間ばかりだ。妙ちきりんといっても、彼らは、そしておれは、妙ちきりんなままでこの社会を生き抜くことなどできないことを知っている。 おれたちはきっと、陸に上がった魚のようなものなのだ。海の不在に口をぱくぱくさせながら、大地に点在する沼地を渡り歩くこと

    おれたち秘境探検隊vol.1―東京の廃村― - 未来の蛮族
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