(CNN) 氷で覆われた南極の一部が驚くべきペースで緑化していることが、新たな研究で明らかになった。地域一帯が極端な高温に見舞われる現状を受け、巨大な南極大陸の景観の変化を懸念する声が噴出している。 科学者らは衛星画像とデータを駆使して、南極半島の植生レベルを分析した。南極半島は長く連なる山岳を形成し、北の方向には南米大陸の南端が位置する。ここでは世界平均を格段に上回る速度で温暖化が進行している。 大半を苔(こけ)類が占める現地の植生は、この過酷な環境で過去4年の間に10倍以上拡大したという。英イングランドのエクセター大学とハートフォードシャー大学、英南極研究所(BAS)に所属する研究者らがまとめた論文はネイチャー・ジオサイエンス誌に4日掲載された。 研究によると、1986年の南極半島の植生は約1平方キロに満たなかったが、2021年までには約13平方キロに達した。過去40年近くの間に緑化は