⚫︎『水星の魔女』、21話(プロローグを含めると22話め)。前回までは、物語はどこまでも拡張していくかのような構えだったが、ここへきて急速に、物語が収束モードに入ってきた感じ。それも、無理矢理という感じではなく、収まるべきところに、見事にスーッと収まり始めた。とはいえまだ先は読めず、波乱要素もある(ラウダ!)。 ⚫︎「進めば二つ」というのは、進めば二つのものが手に入るという利己的な思想だが、そこから「何も手に入らなくても、出来ることをすれば良い」という、非利己的な倫理にスレッタの思想が変わっている。この、小さいが大きな変化をちゃんと描いているところがすごい。とはいえ、実はこれはミスリードで、この「何も手に入らなくても…」は、一義的には「支援に必要な物資が手に入らなくても、あるもので出来ることをすれば良い」という意味で、「自分の利益としては何も手に入れることができないとしても、なすべきことを