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ブックマーク / marginaliae.wordpress.com (4)

  • 外国小説や映画に出てくる奇妙な名前の日本人

    外国人にとってはまだまだ日は未知の国、外国の小説漫画映画などに出てくる日人の姓名が時としてかなりヘンテコなものになっていることがある。ずっとコレクションしているのだが、ここに一端を御蔵出しする。 ※小文に限っては、簡便のため姓名の「名字(ファミリーネーム)」と「名前(個人名=ファーストネーム)」を常時区別し、単に「名前」とした場合でも、それはファーストネームの方を意味することとする。 まずは良い例から 無論、ヘンテコなものばかりではない、割に穏当なものも多いのだ。たとえば御大、エラリークイーン『ニッポン樫鳥の謎』(創元版)=『日庭園殺人事件』(角川版)に出てくる寡黙な日人老女中、その名は: キヌメ カタカナで書かれるとぎょっとするが、これは「絹女」とでも書くのだろうか、彼女は琉球の出身で、琉球はアイヌとも血統が近いと言われているが、戦前のものにしては割に正しい認識と言ってよかろ

    外国小説や映画に出てくる奇妙な名前の日本人
  • 固有名詞(人物名)が一般名詞化する

    物語、伝承に登場する人物の名前が、人間の性格や属性を表す一般名詞として使われる例について。たとえば「タルチュフ」である。 この人物はモリエールの出世作、芝居『タルチュフあるいはペテン師』に知られる。タルチュフは偽善者(偽宗教家)であり、金満家オルゴン氏、その母ペルネル夫人に取り入って、一家にい入ってくる。オルゴンの娘を強引に娶り、財産を収奪し、あまつさえオルゴンのにまで手を出そうとする(いずれも最終的には未遂)筋金入りの生臭坊主、いや当は坊主ですらないのだ。タルチュフの偽善に気付いていた周りのもの、特にオルゴンのエルミールは策を巡らして偽善者を罠にかけ、その馬脚を露にするのだが、敵もさる者、すでに手に入れていた財産贈与の書面をたてに執行吏を遣わしてくる。さらにタルチュフはオルゴン一家は陰謀の一端を担っていると国王宛に告発し、一家の破滅は目前となる…… この強烈な登場人物タルチュフの

    固有名詞(人物名)が一般名詞化する
  • 宇宙の缶詰め

    クリストの梱包芸術 1)「梱包芸術」というジャンルがある。第一人者としてはブルガリア出身のアーティスト、クリストとそのパートナー、ジャーヌ=クロードが有名だ。ともかく何でも梱包してしまうというのがコンセプトで、古くは1969年にオーストラリアで「海岸を梱包」して世間の度肝を抜いた。また1985年にはパリの「ポン・ヌフ」を梱包した。ベルリンのライヒスターク(帝国議会議事堂)を梱包したこともある。 小さなところではスヌーピーの小屋が梱包されたこともあった。 (Peanuts 1978/11/20 ワシントンポスト他各紙;画像参照元は Peanuts オフィシャルサイト) その輝かしい戦歴をグーグルのイメージ検索でどうぞ: 梱包対象のインフレーション 基的には、ともかくどでかいものを梱包することがライフワークの人で(そう言われると心外だそうだが傍目から見れば明らかに)、芸術批評界でも美術愛好家

    宇宙の缶詰め
  • いっぽん、にっぽん、さんぽん?

    外国人に日語を教えた経験があるものなら大抵いちどは立ち止まったことのある問題だろう。日語でものを数えるのは難しい——日語では「数える対象」によって数え方が違うのである。日語母語話者にとって当たり前のこの一事が、実はどれだけ難しいものを含んでいるのか、そこを考えるのが小文の趣旨である。 一少年、二少年、三少年 2004年に飯田朝子『数え方の辞典』という好著が話題になり、あらためて耳目がこの問題に集まったのであるが、日語は驚くほどのバリエーションを擁して「ものの数え方」を区別している。ただ名詞に数詞を添えるのではなく、名詞のカテゴリー分別を内包した、いわゆる「助数詞」を添えるのである。 これが例えば英語ならば、a/one boy, two boys, three boys といった具合に数詞を対象の前に付加していくだけでよいが、同じやり方を日語に適用すると「一少年、二少年、三少年」

    いっぽん、にっぽん、さんぽん?
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