そもそも、IT業界において「35歳定年説」が出現したのは2000年頃と言われています。ではなぜ、そのようなことが囁かれているのでしょう。 それは当時のITエンジニアが置かれた労働環境にありました。当時、システムエンジニアはIT土方(どかた)と呼ばれ、徹夜で仕事をするのは当たり前のような風潮がありました。 しかし、20代の頃と比べると35歳頃からの徹夜作業は身体がついていかなくなります。この厳しい労働環境によって、体力的な限界からITエンジニアの35歳定年説が言われたのだと推察できます。 また、終身雇用制を採用する大手SIerでは、35歳前後を目処に、プログラマーやシステムエンジニアを他の職種や管理職登用という形で異動させていることも「35歳定年説」の背景にあると考えられます。 「35歳定年説」がある一方、「2030年にはIT人材が45万人も不足する」という説があります。これは経済産業省が公