政府の圧政に耐えかねた一部のアイヌたちが、金塊約75キロを軍資金としてひそかに貯めこんでいたが、ひとりの男がアイヌたちを皆殺しにし、北海道のどこかに隠したという。虐殺した男“のっぺらぼう”は死刑囚として捕まり、網走監獄にぶち込まれるが、決して金塊の在り処を喋ろうとしなかった。しかし、同じ死刑囚たちに在り処を記した暗号を刻みこみ、集団脱走させたという。単なる与太話かと思いきや、金塊の話は真実味を帯びていく。金塊を見つけようと決意する杉元の前に、狼を従えたアイヌの美少女アシリパが現れる。
政府の圧政に耐えかねた一部のアイヌたちが、金塊約75キロを軍資金としてひそかに貯めこんでいたが、ひとりの男がアイヌたちを皆殺しにし、北海道のどこかに隠したという。虐殺した男“のっぺらぼう”は死刑囚として捕まり、網走監獄にぶち込まれるが、決して金塊の在り処を喋ろうとしなかった。しかし、同じ死刑囚たちに在り処を記した暗号を刻みこみ、集団脱走させたという。単なる与太話かと思いきや、金塊の話は真実味を帯びていく。金塊を見つけようと決意する杉元の前に、狼を従えたアイヌの美少女アシリパが現れる。
南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「今、最も読まれるべき漫画がここにある。知っているようで知らない時代、美しき遊女のお話。なんとも気負いのない絵と語りのうまさが際立つ/心が揺れる――。高浜寛の物語表現は描く度に高まってゆく。」(谷口ジロー) 「本作『蝶のみちゆき』の少なからぬ魅力はヒロイン・几帳が湛える穏やかな悲しみにあり、読む者を幕末・明治の遊女の世界へと導く官能と情緒にある。私たちは初期作品からずっと高浜寛の繊細な仕事に注目してきたが、彼女はこの作品により世界的コミック作家の最高峰へ至る新境地を切り拓いたようだ。」(ブノワ・ペータース フランソワ・スクイテン) 今年もまだ3か月ちょっとしか経っていないが、早くも今年ベスト1としたくなる作品に出会った。ヨーロッパで(それに日本でも
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