『支配率』とか『シュート数』が、役に立たないことは重々承知しているのだが、これだけ際立った傾向があると、さすがに注目せざるをえない。 今季のサンフレッチェ広島、支配率とシュート数がずば抜けているのだ。 これまでの13試合で、広島が支配率で負けたのは、3節の鹿島戦と8節の名古屋戦だけ。シュート数で負けたのは、4節のガンバ大阪戦だけだ。細かい“算数”をして恐縮だが、支配率なら11勝2敗、シュート数なら9勝3分1敗となる。ほとんどの試合において、ホームだろうがアウェーだろうが、支配率で上回り、より多くのシュートを打っているのだ。 だが、その全てが結果に結びついているわけではない。 現在の成績は、5勝5分3敗の6位。昇格組にしたら十分に健闘しているのだが、これだけの試合内容があれば、さらに上を目指せるはずだ。「パスをつなぐ攻撃サッカー」という心地よい賛辞に満足していたら、2部の悪魔