アメリカが未来永劫WBCで優勝できない理由 李啓充=文|text by Kaechoong Lee photograph by REUTERS/AFLO 2009年3月26日 +zoom 李啓充 '80年京都大学医学部を卒業し、'90年に渡米。2002年、ハーバード大学医学部助教授を辞して、文筆業に専念。「レッドソックス・ネーションへようこそ」(ぴあ)、「怪物と赤い靴下」(扶桑社)が好評発売中 日本の2回連続優勝で幕を閉じたWBC、今回は、なぜ「本命」アメリカが弱かったのか、その理由について論じる。 まず、第一の理由は、アメリカの選手・ファンにとって、WBCは「何が何でも勝たなければならない」イベントではなかったことにある。では、当地の選手・ファンにとって一番大切な目標は何かというと、「所属(あるいは贔屓)チームのプレーオフ進出、しいてはワールドシリーズ優勝」であるのは