スーパーで、できたての料理を出す「グローサラント」が広がっている。英語のグローサリー(食料品店)とレストランを組み合わせた米国発のスタイルだ。食材を売り場と共通化して仕入れのコストを抑えつつ、弁当や総菜とはひと味違った料理を出すイートインの「進化版」で、働く人や単身世帯のニーズの取り込みを狙う。 総合スーパー大手のイオンリテールが昨年7月に開業させた商業施設「イオンスタイルumie」(神戸市中央区)。1月下旬のお昼どき、地下1階の食料品売り場の隣の約260席の飲食スペースは、買い物途中の女性客や会社員たちで、ほぼ埋まっていた。 一見、普通のフードコートやイートインだが、人気のメニューは精肉売り場で販売する自主企画商品「トップバリュ」の豪州牛を使ったステーキ。150グラムを目の前で焼いてくれるサーロインステーキは、お昼どきならスープにサラダ、ライス付きで税抜き1580円。会社員の男性(43)