安倍晋三首相は24日に始まった臨時国会の所信表明演説で、8月に発覚した中央省庁の障害者雇用水増し問題について触れなかった。一連の問題に関して首相の説明がなかったことに、野党や障害者団体からは「国民への謝罪はないのか」と反発の声が上がった。 政府は23日の関係閣僚会議で、問題を巡る再発防止策や雇用確保策をまとめた基本方針を決定。安倍首相は「大変遺憾であり深く反省する必要がある」と述べた。 だが、所信表明演説では年齢、性別、障害などに関わらず誰もが能力を発揮できる「1億総活躍社会」の推進をアピールしながらも、水増し問題については言及しなかった。