フォトジャーナリストの安田菜津紀さん(34)が8日、在日コリアン2世の亡父について書いた記事を巡り、ツイッター上で差別的な投稿をされ人格権を侵害されたなどとして、匿名の投稿者2人をそれぞれ東京地裁に提訴した。「差別の問題を先送りしたくない」と思ったからだ。そこには安田さんが続ける自らのルーツをたどる旅での出会いがあったという。提訴に踏み切った動機や狙いを詳しく聞いた。【塩田彩/デジタル報道センター】 ※記事では差別表現を取り上げています。閲覧にご注意ください。 安田さんはフォトジャーナリストとして、国内外の難民問題や貧困問題などの取材を続けてきた。安田さん自身が朝鮮半島にルーツがあると知ったのは高校生の時。パスポートを作るために見た戸籍で、安田さんが中学2年の時に死去した父の欄に見慣れない「韓国籍」という文字を見つけた。そこで初めて、亡き父が在日コリアン2世であることを知った。父は生前、安